実はワタシ的にはこのアーロン・ネヴィルのフニャフニャした唱法は
どうしても好きになれないのですが、アルバムで取り上げているのが
ジミー・ウェブだったり、エリック・カッズ、カーラ・ボノフ、
ポール・キャラックなどの作品で、おまけにアイザック・ヘイズの
「When Something Is Wrong With My Baby」なんかもやってくれて、
かなりご機嫌な選曲なんですよ。
「ウ~」だけで存在感を示す「Adios」でのブライアン・ウィルスンも凄いし、
Oakland Interfaith Gospel Choir というゴスペル隊が加わった
タイトル曲や「So Right, So Wrong」あたりのスケールの大きさにも圧倒されます。
そして「When Something Is Wrong With My Baby」、この曲すごく好きなんだけど、
アーロンじゃなくても良かったな。例えばジョン・ハイアットとか...。
でもタワー・オブ・パワーやマイケル・ランドゥらが上手く盛り上げてくれてますよ。
B面の「In A Silent Way / It's About That Time」、
エレピをバックに牧歌的な雰囲気を醸し出すマクラフリンのテーマ、
マイルス~ショーターへとテーマは受け継がれ、
A面のようなビートもまったく無く、静謐な中にも緊張感が。
一転、後半ではベースとドラムスのロックビート、
マクラフリンの短いフレーズが連続したソロ、
続くショーターのシンプルなソロ、そしてリズムがだんだん明確になり
マイルスの歌心溢れるソロに突入、リズムも変化します。
後半は「待ってました!」とばかりのトニーのドラミング復活。
最後は再び牧歌的な雰囲気で終わります。