評価：★★★☆☆
フランク（マイケル・ファスベンダー）は、常にシュールなかぶり物をかぶっている不思議な男。フランクがリーダーを務めるバンドに加入することになったジョン（ドーナル・グリーソン）にとって、フランクは妙に魅力的な存在だ。そんなある日、バンドの映像がインターネットで話題になり、アメリカの音楽フェスティバルに招待されることに。ところが突然、フランクが様子が変になり……。（シネマトゥデイ）
【CAST】
ドーナル・グリーソン
マイケル・ファスベンダー
マギー・ギレンホール
スクート・マクネイリー
フランソワ・シヴィル
カーラ・アザール
etc,,,
本作はジョン・ロンソンが雑誌に寄稿した一連の記事を原作としており、イギリスのコメディアン、フランク・サイドボトムをモデルに、演奏中はもちろん、どんなときでもかぶり物をかたくなに脱がないバンドリーダーの謎を描く。
共演は、『アンナ・カレーニナ』などのドーナル・グリーソンと『クレイジー・ハート』などのマギー・ギレンホール。監督は、『ジョジーの修理工場』などのレニー・アブラハムソン。声と動作だけで主人公に成り切るマイケルの演技が笑いと感動を呼ぶ。
この映画のフランクみたいに、実際に被り物をしているバンドって結構いるよね。被り物ってわけではないけど“BEAT CRUSADERS”とか、狼の被り物をしてる“Man With A Mission”とか、ある意味“KISS”とかもそうよね。謎めいた映画ではあったけどなんか中毒性ある感じでした。
被り物ももっと可愛らしいというか感情が感じられるようなのだったら良かったかもしれないけど、このフランクは結構異様な感じで。でも周りが普通にしているのが良いね。チンチラが降参の合図っていうとこちょっとウケたし、ついに被り物を脱いだ瞬間を抑えた！！と思ったら別の被り物があってシャワー浴びてるとか徹底しすぎて笑う。
ずっと独特な世界観が続く映画で、感性ってそれぞれで、この映画では終始それが交わらない。グループで活動するってなると誰か一人の気持ちだけでは成り立たないのは当たり前で。有名になりたい者と、ただ純粋に音楽を愛しているだけの者と、考えがそもそも違うんだもんね。
ついに素顔を見せたマイケル・ファスベンダーのしゅんとした感じがなんか可哀相で。でもどうであれ彼の居場所があってよかった。最後まで蚊帳の外であり続けたジョンは気の毒ではあるけど、本当の意味で分かってなかった彼は部外者だったわけだ。うんうん、素顔なんて誰にもわからん。
