佐野来来軒のラーメンとビール | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

東武宇都宮駅から電車に乗って佐野駅に着いた。
佐野で通し営業をしているラーメン店で佐野ラーメンを食べていく予定だった。
しかし、その予定にしていたお店が店じまいをしていたのである。
通し営業をしているお店をネットで調べたが、周辺にはほとんどない。
可能性のある店に2軒ほど歩いて行ったが店は閉まっていた。
途方に暮れてトボトボ歩いていたら古い来来軒という袖看板が見えた。
近寄ってみると赤い暖簾がかかっているではないか。
店内を覗くと真っ暗で営業していそうもない。
よく見ると店内には店主らしき方がいらっしゃった。
営業されているかどうか尋ねると大丈夫だと言ってくれた。


店内の清掃はされているが、昭和の風情が漂う雰囲気である。



メニューをふと見て驚いた。

ラーメンが400円だ。

これはやらかしたかなと一瞬思った。

こんな安い価格で美味いラーメンは普通まずありえないからである。



喉が渇いていたので、瓶ビールを頼んだ。

こちらは600円なので普通だろうか。



さて、ラーメンができあがった。



麺はどう見ても手打ちでたっぷり入っている。

食べるとモチモチとしていて、実に美味しい。

スープには化学調味料が入っていないように感じた。

支那竹は孟宗竹を使った細いタイプで硬くなくいい味だ。

チャーシューは小さめだが、味がよく染みていて豚臭くなく軟らかくてすこぶるよくできている。



もう一度言う。

このラーメンは400円なのだ。



他所者は知らないだろうこの店には、また佐野を訪れた際に必ず立ち寄ろうと心に決めたのである。