京都ニ寧坂畔にかさぎ屋という甘味処がある。
ここの名物は煮小豆だと聞く。
店内は昔ながらの茶店のようだ。
お茶を注ぎ、
店内を眺めながら、注文したもののできあがりを待つ。
何と餅は七輪で一つひとつ焼いていた。
さて、注文した亀山が届けられた。
蓋を開けるとこっくりと炊かれた小豆が顔を出す。
この亀山。
一つひとつはしっかりとしているが、甘ったるくなく実に美味しい。
下にはお餅が敷いてあった。
今はなき上野の福助や神楽坂花の煮小豆を思い出す。
そして、三色おはぎもできあがった。
この三色の中で粒餡が凄かった。
先程の亀山とはまた違って小豆がしっとりつやつやしている。
正に、理想的な炊き方の粒餡ではなかろうか。
このレベルの粒餡は滅多にお目にかかれないと思う。
漉し餡もまた美味しく、きなこのおはぎもまたいい。
京都人でも身近にありすぎて知らない方も多いと思うが、餡子好きは是非とも訪れるといいと思う。