金沢麺屋大河の絶品味噌ラーメン | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

金沢でラーメンが食べたくなった。
基本的には醤油ラーメンが好きなのだが、金沢駅の近くに大河という評判の高い味噌ラーメン専門店があるという。
私は北海道にいたこともあり、醤油ラーメンはもとより、北海道以外で本当に美味しいと感じる味噌ラーメンに出会ったことがない。
そのため最初はあまり触手が動かなかったが、店の前まで来ると地元客で店は長い行列ができていた。
金沢で行列を見たのは自由軒くらいだが、それよりも人気は高そうである。
腹を決めて行列に並んでみた。


そして、どれ程待っただろう。
結構その日は寒かったため、逆に温かい味噌ラーメンが恋しくなった。
やっと自分の番が来てカウンター席に座った。
間髪入れず、最初に野菜ジュースが出てくるのが面白い。


そして、自分が頼んだ煮玉子入り味噌ラーメンが届けられた。
生姜と柚子が表面に添えられている。


まず、スープを啜ってみる。
濃厚だが出汁がしっかり引いてあって、しょっぱくない。
だいたい美味しいと言われる東京の方の味噌ラーメンは濃厚でしょっぱい。
味噌の味が強く出汁がそれ程きいていないのでしょっぱいのだ。
この店は違う。
出汁がしっかりしていて味噌でしょっぱくしていない。
それでいて濃厚で美味しい。
そして、麺がもっちりシコシコしていてスープによく絡みすごぶる美味しい。
太いメンマもよく戻して煮込まれているし、半生のように見える低温処理してあるチャーシューもしょっぱくしていない半熟玉子もいい。


その味噌ラーメンに大河特製の七味ならぬ十味を入れれば味がまたガラッと変わる。


あまりに美味しくて明日も赤味噌ラーメンや黒味噌ラーメンを食べに来ようと思ったが、翌日東京に帰る日は奇しくも休日であった。
まさに一期一会の味噌ラーメンだった。
味もさることながら、店員さんたちの対応が素晴らしい。
こんな人気店なのに奢りたかぶる様子は全くなく、客一人一人にはにかみながら頭を下げるのである。
昼も夜も行列が凄いようだが、それは当たり前だと滅多に行列に並ばない私は珍しくそう思ったのである。