吉祥寺でカスレとヌガーグラッセを | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

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こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

クラシックなビストロ料理を食べさせてくれる店が吉祥寺にある。
私は時折その店エディブルの料理が無性に食べたくなり訪れてしまう。


その日も店頭のメニューを見ると、ブフ・ブルギニョン、牡蠣のグラタン、牛肉のビール煮込みであるカルボナード、山形豚のコンフィなどどれも食指が伸びる料理ばかりだった。
その他にタルト・フランベまである。


しかし、私は既に固く注文するものを決めていた。
カスレである。
ただし、カスレの有名な3地域のうち、カステルノダリーのトマト味の強いカスレはあまり好みではないので、カウンター越しのスーシェフにこのお店のカスレの作り方を尋ねたら、トマトは使っているがごく少量で塩味がメインだと教えていただいたので、迷わずカスレを注文したのである。


プレートにはたっぷりのサラダと一緒に茸のテリーヌも載せられていた。


ポタージュにはブリオッシュをちぎり浸して食べる。


そして、カスレである。
トゥールズソーシソンと豚のコンフィ、鶏のコンフィなどがしっかり入っていて嬉しい。
脂は強くなく、比較的さっぱりしているが、旨みが充分に感じられるカスレでトマト味もさほど気にならず美味しく感じた。


そして、デセールのリストの中からはヌガーグラッセを選択した。
これもしっかりとした大きさでボリュームがある。
決して繊細な味わいではないが、そのざっくりとした感じが何ともいえずまたいい。


フレンチコーヒーは淹れたてでコクがあり美味しかった。


その日に食べられなかった牡蠣のグラタンやカルボナーラが早くも恋しくなるのだった。