江古田で神秘的で魅力的なお店を見つけた。
アンダルシアとモロッコの料理店である。
間違いなく現地の方がやっているお店だと直感し、店内に入る。
イケメンの若いモロッコ人らしきスタッフとアンダルシア出身らしきスペイン人シェフが出迎えてくれる。
昼だったので、悩んだ末ランチメニューからイワシのタジンを注文する。
飲み物はまずサンルカル・デ・パメラダの適度な湿度のフロールのもとで5年間生物学的に醸されたマンサニージャをお願いした。
マンサニージャは、フィノのように辛口のシェリーの一種だが、夏向きの独特の風味が心地よい。
先に大盛りのサラダ・メランジェがテーブルの上に置かれた。
そして、暫くして円錐の独特の形をした蓋がしてあるタジン鍋がテーブルの上に運ばれる。
蓋を取るといい香りとともにイワシの黒とトマトソースの赤のコントラストが印象的なイワシのタジンが現れる。
たっぷりのセグロイワシの下にはこれまたたっぷりの野菜が隠れていた。
隠れていたのは、ジャガイモ、ズッキーニ、ナス等である。
少量の野菜の水分だけで煮込まれた野菜には甘みさえ感じられる。
食べられたらイカスミのパエリアも追加しようと目論んでいたが、量が多すぎてそれは不可能であった。
そして、食後には飲み物がつくということだったので迷わずモロッコティーを選択した。
モロッコティーはモロッコで出されるハーブティーいわゆるフランスで言えばアンフィージョンである。
そのモロッコティーが可愛らしいティーポットとティーウォーマーに入れられて供された。
一緒に本物のオルホ・デ・ガリシアを食後酒としていただこうとしたが生憎品切れで翌日入ってくるという。