トラットリア・ブリッコラはとても混み合っていた。
一席だけ空いていてそこに通される。
なぜかその席にいつも通される。
まずはマシエリを…
と思ったらマシエリが品切れになっていたので、ウンブリア州のベルージャのシャルドネから作ったスプマンテ、アルボルノから始めて、白ワインのパッセリーナやフリウリ・ヴェネツイアのリボッラ・ジャッラなどを飲んだ。
料理はいつものようにビゴール豚の生ハムがまず届く。
しっとりと渋く煌めく脂身の旨さがたまらない。
次は川田農園の焼き野菜である。
頼むものはこれに落ち着いてしまうが、グリルされる野菜が時期によって微妙に違うのが嬉しい。
その日はどれも美味しかったが、大好きな香り高いカリカリのジャガイモは最後に食べてしまった。
いつもの自家製パンも美味しい。
パスタはこれもいつものエミリおばあちゃんのピーチ・中勢商店の但馬牛のラグーである。
いつもながらの美味しさで手打ちの讃岐うどんというより岐阜の名店のうどんを彷彿させる歯ごたえと旨みであった。
赤ワインもグラスで色々と楽しむ。
ブリッコラ名物のカネデルアプレサーティーも頼む。
チーズ入りのフワフワとしたツクネという感じだろうか。
キャベツのコールスルーと一緒に美味しくいただく。
ドルチェはこだわりティラミスとマンゴーのセミフレッドをドルチェミストにし、クレーム・ブリュレも加えてもらった。
ティラミスはしっとりとしていて美味しい。
セミフレッドはチマチマしていてよさがあまりよく伝わってこなかった。
クレームブリュレの中はショコラ味であった。
表面は赤砂糖をコテで焼き固めるタイブでそれなりに楽しめる。
ワインとイタリア地方料理を新宿で楽しむのならやはりここブリッコラだろう。