全てはホテルニューグランドから始まった | ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

久しぶりにホテルニューグランドを訪れた。


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横浜のホテルニューグランドは日本で唯一のシティホテル型のクラシックホテルであろうか。

ホテルのサービスもこれまた素晴らしい。


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関東大震災前のグランドホテル後に外国人を胸を張って呼べるホテルをという要請を受けて大正15年から新しいホテルを作り始め、昭和2年11月28日にホテルニューグランドはオープンしたのだった。
当時サリー・ワイルをホテルニューグランドの初代料理長として招聘し、本物のフランス料理を世に知らしめ、ここにニューグランドありと一目置かれるようになったのだ。


ロビーに続く階段やロビー周りの景色が古色陶然として美しい。


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その日は一階のザ・カフェでホテルニューグランドが元祖となる本物の美味しいナポリタンとプリンアラモードを注文した。

この料理はホテルニューグランド2代目総料理長であった入江茂忠が考案し、ほぼ当時のレシピ通りに今も作られている。
ナポリタンはトマトケチャップは使っていない。


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フレッシュトマトとトマトペーストと上質なパージンオリーブオイルを使って味つけをしている。
具材はフレッシュのマッシュルームと自家製ロースハムと玉ねぎである。


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別添えのバルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり振りかけてスパゲティを口に運ぶ。


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いい香りの品がいいがコクもある味わいでかなり美味しい。


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通常のケチャップ味のナポリタンとは別物だ。
食後のプリンアラモードも凄かった。


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プリンアラモードのデザインはこの店が基になっているので真新しくはないが、細部を見ると全てが素晴らしい。
まず兎型に切られた林檎だが、林檎に限らずフルーツ全般がかなり上等で美味しい。


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プラムが添えられていたが、何と自家製の赤ワイン煮になっている。
その味わいは香り高く正にフランス料理のエスプリを纏っている。
アイスクリームは卵黄をたっぷり使い最後に生のバニーユを使って味つけ香りつけをしている。
クレームキャラメルもしっかり丁寧に作られ、やはりたっぷりのヴァニーユで仕上げをしている。


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山下公園と海を眺めながらゆったりと過ごす横浜の夜はいいものであった。