ロワールのいい造り手のワインは美味しい。
特に私はサヴニエールやロワールのデザートワインなどには目がない。
ある日、ニコラ・ジョリのサヴニエール、クロ・ドゥ・ラ・ヴェルジュリエ2005とベルナルド・ジェルマンのボンヌゾー、シャトー・ドゥ・フェル2005が手に入った。
せっかくなのでそのよさをわかってくれるソムリエールのいるお店で飲むことにした。
そのお店は西麻布のイタリア料理店イル・バンビナッチョである。
グラスシャンパニューをいただいた後、サヴニエールを開けてもらう。
香り高く芳醇で複雑な味わいは時とともにどんどん変化していく。
林檎のような風味に最後には蜂蜜香やヴァニラ香が加わる。
味のバランスもすこぶるよい。
この力強い白ワインであればある程度の肉にさえ合わせることもできる。
このお店の京料理にも共通するような限りなく繊細な料理にことごとく合ってしまう。
稚鮎のフリットや自家製ラビオリやきれいな味のレバームースと合わせたりするとたまらない。
わざと少し焦がしめにしてもらった香ばしい自家製パンとの相性もとてもいい。
デザートまでイタリア風でかつ繊細優美な味である。
美味しいロワールのワインと素敵なマリアージュを成す素晴らしい料理であった。
再びあの絶品リボッリータにも出会えたし…
外は雨であったが、まさに至福のひとときであった。