神戸は日本にいながら異国が味わえる確かにハイカラな街である。
日本を感じさせる祠や神社などあまり見かけない。
したがって、どこで飲んでも外国にいるかのようにコーヒーが比較的美味しい。
その中でも雰囲気・味・サービスとも群を抜いているのがにしむらコーヒー店であろう。
私はこの店で朝まったりしているのが大好きだ。
店の方が黙って朝刊を持ってきてくれる。
モカも私の好みだが、その日の気分はマンデリンだった。
苦味とコクがチャーミングでしみじみ美味しいコーヒーであった。
何よりもこの雰囲気の中、コーヒーとともにゆったりと過ぎゆく時間がいとおしい。
さて、京都である。
三条河原町にあったイノダコーヒー店で一休みしようとしたらなくなっていた。
途方に暮れて京阪三条駅に向かって歩いていたら、こだわっていそうなコーヒー店を見つけた。
おまけに私の好きなロールケーキも置いてある。
席についてメニューを見るとコーヒー豆にこだわっているようだ。
いろいろあったが、薔薇やピーチの香りがし、蜂蜜のような濃厚な甘さが感じられるというロスタルペス・マデュロにしてみた。
ロールケーキは京ロール春いちごに決めた。
このロールケーキは京都産さくら卵や飛鳥ルビーという貴重な苺や無添加フレッシュ生クリームを使っているらしい。
スポンジ生地は香りがよく色も濃い。
生クリームの風味はいいし苺もかなり美味しい。
かなり完成度の高いロールケーキであった。
コーヒーも香り高く甘みもあってアフターが長い素敵なコーヒーであった。
そして、何よりもお会計の伝票が入っている容れ物が雅であった。
今後、この近辺でコーヒーが飲みたくなったらこの店に来よう。
神戸でも京都でもまたコーヒーが飲めるのが愉しみである。