先に言っておくがこれは945円のデジュネの中の一品である。
美しい魚料理の一皿を味わった。
鰆のポアレであったがただの鰆のポアレではない。
表面が有機野菜で美しく覆われている。
その野菜を食べ進めると中から鰆のポアレが顔を出す。
カリカリッと焼かれていて香ばしい。
肝の揚げられたものも添えられている。
野菜も鰆も味つけが絶妙である。
すこぶる美味しい魚料理であった。
技ありは魚料理だけではない。
アミューズ・ギュールのラスクに載っていた食材の正体は想像を絶していた。
プルンとしたその物体は何と冬瓜であった。
美味しい。
自家製の白パンと全粒粉のパンにはこのご時世に二種類のバターが添えられている。
その一つには海藻が練りこんである。
以前はアンチョビバターだったが…
その日のデセールは温かい南瓜の上に冷たく濃厚なバニラアイスクリームが載せられている。
そして表面に飴がかけられている。
温度のコントラストが楽しめる。
しみじみと美味しいデセールである。
食後のコーヒーも一杯一杯丁寧に煎れてくれる。
そして楽しみなのが一緒についてくるオレンジピールのコンフィである。
素敵である。
これで945円…
このお店、東長崎のレストラン・イデオは都内でも指折りのコストパフォーマンスの高いフレンチレストランではないだろうか。
ちなみに去年の始めまではデジュネの価格が735円だったが…