「アンナ・カレーニナ」
トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」の映画化。
主演はキーラ・ナイトレイ。
アンナ・カレーニナは政府高官カレーニンの妻として華やかに暮らしていた。
しかしある日、
青年将校ヴロンスキーと出逢い、激しく惹かれあってしまう。
はじめは自分の気持ちを抑えようとするアンナだったが
自分の想いを抑えることができず、
アンナはヴロンスキーと生きることを決意。
しかし
その先には悲劇的結末が待っているのだった。
この映画、
けっこう酷評されているというか
嫌いだった方も多いようですが・・・
私はけっこう好きでした。
まぁ、こういう形で終る悲劇が個人的にけっこう好きというのがあるのですが、
それだけではなく、
なんだか自分でも気づかぬうちに
後引く映画でした。
観ている最中は
なんとなく飽きることなく観ていたんですが
観た次の日に
意外とこの映画の世界に浸っている自分がいました。
今まで
例えば「タイタニック」とか「きみに読む物語」とか
余韻に酔いしれる映画がありました。
これは観ている時から
これほどの感動はない!!っていうくらい感動して
何日も引きずるっていう感覚なんですけど、
この「アンナ・カレーニナ」はそうではありません。。。
でも
なんか余韻の残る映画でした~。
なので
嫌いではなかったですし、むしろ、けっこう好きな映画だったと言えるでしょう。
でも、
好き嫌いは別れるでしょうね。
というのは
何より作り方が非常に変わった映画なので、
この演出がダメな人は全くダメでしょう。
作りが“舞台”調なのです。
たしかに
ミュージカルとも異質なもので
ミュージカルのような興奮は味わえないし
それほど魅了されるものでもないですが
こういう映画も滅多にないので
なかなか面白いのではないかと私は楽しめました。
で、
他にもイマイチな点を挙げれば
キーラ・ナイトレイの笑顔がイマイチ悲劇のヒロイン向きではないとか
運命の人ヴロンスキーがかっこいいのかよくないのかイマイチよくわからないとか
個人的な何点かはありました(笑)
でも
社交界では罪とされる不倫の恋に身を滅ぼす人生と
誠実に生き、真実の愛・幸せを手に入れる人生の対比などが
うまく描かれている点では
色々と考えさせられる部分がありましたし、
アンナと夫
アンナと愛人
この夫と愛人の絆の違いとか
私個人的には色々と考えさせられる部分がありまして
なかなかよかったと思いました。
そんなに「よかったよ~!!!」とまでは思わなかったのに
気づかぬうちに思い出してるみたいな
知らず知らずのうちに意外と心に残ってる という
なんだか不思議な存在感のある映画になりました。