韓国映画のリメイクであるこの作品。
はじめ全く関心もなかったのだが、予告を観て、観てみようと思った。
よかった。
久しぶりにこんな風に泣ける映画を観たなぁと感動した。
山崎まさよし演じる主人公は写真屋を経営しているのだけれど、
病に侵され、余命は残りわずか。
そんなことを自覚している彼は、自分の運命を受け入れ死を待つ覚悟をしていた。
もう人を好きになることもないと。
そんな時、写真屋に一人の若い女の子が訪れ、次第に仲良くなる。
そして、2人の間にはいつしか愛が芽生えるのだった。
死を目の前にしながらも明るく生きる主人公。
しかし、ふとしたときに死に対する恐怖心に襲われ、取り乱してしまう。
そんな主人公の姿を山崎まさよしが、とても自然に演じていてとてもよかった。
また、山崎まさよしと恋に落ちる女の子を演じた関めぐみも、始めはもうすこし優しい感じのかわいい子のほうがいいのでは?と思って観ていたが、物語が進むにつれ、この役にはこの子がぴったりなのだと思えるようになった。
2人の少しぎこちなく進展していく恋愛模様が、リアルでとても新鮮。
また、死を目の前にして、残される家族の為に、静かに準備をしていく様子などは非常に胸を打たれる。
DVDの使い方を、父親に教えるシーンなどは切ない。
また、死の恐怖と戦う息子を見守る父親の姿も、とても胸が痛くなる。
その他にも、胸を絞めつけられるような切ないシーンがいくつかあり、ジーンとくる。
そして、ラスト。
エンドロールが始まると流れ出す山崎まさよしの歌声が、最高にいい。
こんなにも心に響く歌声があるだろうかと思えるほど、静かに心に沁みわたり、
また新たな涙があふれだす。
静かに心に沁みる物語である。