原発問題を主題に据えた話題の映画、『東京原発』を観賞した。
恐らく公開当時は一種の SF 的な扱いを受けた作品なんだろうけど、
深刻な原発事故を経た今となっては、なかなか味わい深い作品となっている。
(※というか、福島原発事故を予見するような内容になっている)
元々は 2000 年代前半に撮影された映画なんだけど、
基本的な社会環境は何も変わっていないので、
約 10 年前の作品でありながら、内容的に古くはなっていない。
(※逆を言えば、ここ 10 年間でまったく状況が進んでいない、というわけだ)
まあ、娯楽映画としてよりも、むしろ原発関連に関する賛成&反対の両論を
同時に勉強できる、という意味で貴重な作品かもしれない。
ちょっと面白かったのは、仮に浜岡原発から放射性物質が撒き散らされた場合、
最も多くの汚染度が高いと予想されている地域が
群馬県~新潟中越地方であるということ。首都圏付近じゃないんだね。
(※恐らく北東寄りの風が吹くと、上毛三山が放射性物質を滞留させてしまうのだろう)
あと、意外にも福島~仙台の県境付近にまで放射性物質が届くらしい。
七ヶ宿や蔵王、白石、角田、丸森、山元あたりは、セシウムさんが再襲来しそう。
映画とは関係ないけど、浜岡原発は東海地震のみならず、
関東大震災と同じ相模湾を震源とする地震でも津波の危険性があるわけで、
旧浜岡町に原発設置を許可した当時の責任者は、相当なツンデレに違いない。
個人的に原発推進は大賛成なんだけど、
その代わり、旗振り役の政治家や御用学者には、バケツでウランを掻き混ぜる、
という日本が誇る国技への参加を促したい。てか、義務付けたい。