193. 2015 京都 5 | BACKUP 2024

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備忘録

 

 

 

京都現代美術館から西へ少し歩き京阪電車に乗る。
出町柳駅で降りるとそこは川の合流地点である。左の賀茂川右の高野川が合わさり鴨川となる。股の部分が下鴨神社だ。「加茂の流れ」はここで字が変わる。これは娘の指摘で、私はこの歳になるまで気付かずにいた。南こうせつ氏が何故「鴨」を「加茂」と表記したのか、何か合理的な理由があり誤記ではないのだろうが未だ知らない。そもそも「加茂の流れに映るあなたの姿」と言うが、高瀬川ならともかく鴨川にあなたの姿など映るまい。ここに架かる賀茂大橋(地図表記)であるが、現地表記では「加茂大橋」なので、かつて加茂川と書いた可能性はある。また加茂という地名が川だけでなく全国各地に残っている。加茂はありふれた固有名詞だったようだ。

ここから徒歩13分の場所に「イーグルコート京都御所」がある。三階建て三階の3LDK75㎡が賃貸に出ており家賃26万円だ。敷金1礼金2仲介手数料1前家賃1だから初期費用が最低130万円必要になる。しかし3カ月前に竣工したばかりのこの物件を見に行く訳ではない。このマンションの敷地を提供した梨木神社の萩まつりを見たいと娘が言うのだ。

 

 

 

 

 

 

京都御所の東に隣接する梨木神社敷地に分譲マンションが建ち、地元では結構話題になったようだ。つまり問題になったという事だ。
梨木神社側では本殿改修費用捻出のためとしたが、ほぼ御所内と言っていいような場所にそれはないだろうと文句を言う人がいた。分譲と言っても土地利用権が60年の定期借地権であり、建物買取請求権も契約更新も改築による期間延長もない。買った人は60年後速やかに立ち退かねばならない。
行ってみると鳥居の前を塞ぐ形でデンと建っている。梨木神社の参道が狭い丁字路になった形だ。でもたったの60年だ。60年で確実に返ってくる。そんなん一瞬やおまへんか、そうした神社側の言い分が非常に京都らしいと思った。
物件自体には不動産屋が言う通り、「荘厳な気配」が確かに漂っている。いいマンションだ。
萩まつりの催しで日舞が行われていた。

 

 

 

 

 

 

梨木神社から東大路丸太町方面へ向かう。
川端通から鴨川の遊歩道に降りてみた。
去年の送り火の日、豪雨で大変な事になっていた河川敷にススキの穂が揺れている。

 

 

 

 

 

 

浅瀬でグレイヘロンが餌を探していた。
近づくとどんどん離れて行っていまう。そんなに嫌うなよ。まあいいや、こいつとはまた東寺の堀さらに円山公園で再会することになる。