192. 2015 京都 4 | BACKUP 2024

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備忘録

 

 

 

南禅寺水路閣より続く琵琶湖疎水から神宮通で左折、円山公園方面へ向かう。
途中知恩院の手前にこの巨木がある。アングルに納まりきらないクスノキの枝が通りを跨ぎ電線に支えられている。何度か通ったことがあり、知恩院の一部と思っていたがそうではない。青蓮院。
よく観察すると他の社寺と趣が異なる。観光客にアピールして拝観料を稼ごうといった魂胆が見受けられないのだ。それもその筈、ここは宮内庁の管轄下にある。昔天皇には多くの側室がおり、即位の可能性が低い男子を出家させて門主とした。ここもそういった受け入れ先だった。

 

 



 

 

 

八坂神社界隈の少しわかり辛い場所にある鰻屋「ぎをん梅の井」。
ここで昼食にする。予約が必要だ。実際とびこみのお客が断られていた。味付けとても好ましい。だが鰻自体は普通だった。

かつて札幌に「なが木」という店がありとても美味しかったが、良い鰻が手に入らなくなったとの理由で閉店してしまった。いずれ我々は鰻を食べられなくなるのだろうか。もしそんな事になっても妻は困らない。鰻が嫌いだからだ。この日もひとり天丼を食っていた。味を尋ねたら普通と。そうだろうな、鰻屋の天丼が旨い筈もない。

 

 

 

 

 

 

食後、祇園四条北側にある京都現代美術館へ。
魯山人は母親の不貞により出来た子なのだとか。それを恨んだ父親が自殺を遂げている。DNA鑑定などなかった明治の事だが、場合によっては分かるものなんだなと感心した。
北大路氏とは上賀茂神社神官(社家)の家柄なのだが、そういった家の妻女すらその有様である。世の男性諸氏ゆめゆめ油断なきように。

 

 

 

 

 

 

私、すき焼きが好きで、今夜何か食べたいものがあるかと問われると大抵すき焼きと答える。だが歳のせいか一口で食い飽きるようになった。霜降り肉についていけなくなっただけでなく、市販の割り下が甘すぎるせいもある。
そういえばと魯山人式すき焼きを思い出した。要するに甘さ控え目と考えてよろしかろう。これならばご同輩、飽きずに食べられるかもしれない。一度お試し頂きたい。