「小藪温泉(おやぶおんせん)」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今日の1時近く迄JAZZ聴いとったんで、今朝起きたの8時ちょっち過ぎになった。

朝食は北海道産ななつぼしでご飯炊いて、くめ納豆、紀州産梅干で二膳。デザートは栃木産トマト2個。

「絢爛たる一族 ~華と乱~」第26話をギャオで見た。

洗濯をし、ミッシェル・ペトルチアーニ→ケニー・カークランドとピアノ演奏をユーチューブで聴いた。

昼食は西浅草「鍋茶屋」へ行って、いつもの1080円のランチうな丼をお願いした。やはり旨いわ。

郵便局で金下ろし帰宅。

風呂に小一時間浸り考えとった。一転、スパイ疑惑濃いファーウェイへ米企業が部品売る事を容認したドナルド・トランプ。気分でコロコロ変える男やが、大統領しかも米国のなんで困る。対象企業はその朝令暮改に悩んどるやろな。

 

 

「小藪温泉」に訪れたのは三十代後半や。愛媛の方にええ所やと聞いとったんで、訪れるのを楽しみに早めの夏休み取って平日に行ったんや。

予讃線内子駅を降り、タクシーで山道を登って20分強。蝉の鳴き声が盛んやった。

静かな山間に小さな棚田と鄙びた集落ある渓流の畔にその一軒宿はある。古くからの湯治場らしい。

本館は大正時代に建てられたちゅう風情ある木造の三階建てで、入母屋造りやね。二階三階の客室の周囲に木の欄干付いた回り廊下が巡らせてあり、ごっつ趣あるんや。休憩室として使うとる云う二階の大広間からは山里の景色が楽しめまっせ。

ワテが割り当てられたのは新館の部屋。茶を二杯喫し、一階の黒光りする板張りの廊下をちょっち鳴かせながら進み風呂へ向かった。

入ると、大きな窓が開けっぱなしになっとるやないかい。虫が飛んで来よるさかい、閉めてから出て行けちゅうねん。で、まずは窓閉めたんやが、既に蛾が一匹居って、次にそ奴を叩き落し、身を清めてからソロソロと入った。

湯船は檜枠で、無色の湯が勢いよく注がれとって、意外に湯量が多いんや。湯をよう見ると幾分濁りあった。泉温が16度と低いので沸かしとるんやが、ワテにはちょっち熱かった。

窓越しに渓流沿いの木々の緑を眺めつつちょっちツルツルな感触の湯に浸っとったら、小母ちゃんぽい小柄でぽっちゃりな小父さんが入りに来た。ふと見ると、頻りに肌のスベスベ感を手で確かめながら含み笑いして浸っとるんですわ。ワテ、観察しながらも苦手なタイプなような気がして話し掛けられんよう視線を合わせんかったがな。

その後、地元の方々と思しき爺さまが二人話しながら入って来たところで、ワテは湯船から上がった。

泉質はアルカリ性単純泉。

夕食は予約時にお願いしとった囲炉裏の部屋で。供された中で、山女魚に似たアマゴの塩焼き、それに鶏鍋が旨かったわ。

食後、外に出てみると、満点の星空やった。暫し都会では目に出来ぬ星々を眺めてから部屋に戻った。

冷めた茶で喉を潤しつつ持参した文庫、三島由紀夫の最初の長編小説「盗賊」を第2章迄読んだ。

も一度風呂へ行ったら、誰も居らんし誰も来ず、しかも湯がワテに適温になっとったんで、木枠に頭預けてのんびり浸っとった。

戻った部屋の布団の上で眠気来る迄「盗賊」の続きを読んだ。

翌朝、飯前に風呂へ行ったら、湯が熱かったがな。それで烏の行水になったわ。

素朴な朝食やったが旨く、ご飯3膳食うた。

里山の風景を目に焼き付けて帰途に着いた。