「岩倉温泉」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は7時に起き、朝食は昨夜スーパーで半額やったあさりごはん弁当。デザートはニュージーランド産キウイ2個。

風呂に小一時間浸り、益々覇権主義強めとる中国共産党は常に政治戦を仕掛けとる事を決して忘れてはならぬ、と考えとった。

ギル・エヴァンスのレコードアルバム「時の歩廊」を聴いた。

昼食を「ポワンエリーニュ」でと思うて丸の内散歩に出掛けて新丸ビル地階迄行ったんやけど、歩いとるうちに無性に鯨が食いとうなって変更。戻って神田の出世不動尊近くの「一乃谷」に入り、クジラステーキ注文した。小鉢二つ、味噌汁、ご飯が付き980円也。相変わらずまだ2016年の国家安泰カレンダーを吊るしとったがな。それと小父ちゃんのワンオペになっとったわ。

蒸し暑いんで電車利用し帰宅。

筋トレ30分し、コーヒー飲みながら後藤浩二→岸ミツアキ→宮川純とピアノ演奏をユーチューブで聴いた。

 

 

秋田県仙北郡の「岩倉温泉」に訪れたのは三十代後半で、夜に蛍が舞う姿見られたんやから水無月か文月やろ。

奥羽本線大曲駅から「岩倉温泉」行きバスに乗り25分。

日本秘湯を守る会の会員宿「岩倉温泉」は山間の渓流沿いににひっそりと佇むヒュッテちゅう感じの外観したこぢんまりな一軒宿や。

建物の裏手には古い露天風呂の跡が残っとる。久保田藩主が浸っとったんやて。 代々の佐竹の殿さんも心身癒されたやろ。

中に入ると、落ち着いた和風やった。

暑い日で体汗ばんどったさかい、案内された部屋に荷物置くなり中庭を挟んで反対側にある風呂へ行ったがな。

浴室内に湯気が立ち込めとった。先客二人が出るところで、その後ワテがおる間は誰も入りに来んかった。

男湯と女湯が半端にタイル仕切りになっとって、源泉掛け流しの無色透明な湯が析出物に覆われた龍頭を模した湯口から出とるんや。入ると湯船が深かったわ。

適温の湯で、特筆すべきは包み込まれるが如き感じがし、浸っとると額に薄っすら汗が浮かんだ。ええ湯ですわ。

龍頭湯口の上にコップがあったんで試してみると、ちょっち塩味ある中々ええ味やった。

露天風呂跡を見たせいで露天風呂があるやろ思うたんやが、無かったわ。

泉質は含石膏弱食塩泉。

部屋に戻り、体ほてっとるさかい扇子使うてパタパタ扇いで、大曲で2缶買うて来たヱビスビールの1缶をグビグビ飲んだが、ごっつ旨かったわ。やはり風呂上がりはビールやね。

買った儘でこれ迄読んでへんかった三島由紀夫「宴のあと」の文庫を持参したんで、読んで夕食を待った。

夕食の食膳には地元の幸が出た。山菜を中心に手の込んだもんで、豚肉や鱒が出た。秋田名物の燻りがっこも。但し、ワテはそれ食えん。

食後に蛍見に外へ出たが、ひんやりしとった。昼間との寒暖差が大きいんや。道路の反対側の清流辺りに飛び回る数匹の蛍を暫く眺めとった。そしたら、大学時代にジャズ研で行った下部温泉旅行での蛍騒動を思い出し、苦笑いした。

戻った部屋で茶請け食いつつ残っとるヱビスビール1缶をチビリチビリと飲みながら、「宴のあと」の続きを読んでた。

寝る前にもう一度と、茶を飲んでから風呂へ行った。やはり誰も来ぬので、せせらぎに耳を傾けのんびりと肌に和む湯に浸っとった。

飲み易かったさかいまた一杯飲泉してから部屋に戻った。

布団に入ったらすぐ寝てもうた。

気づくと朝を迎えとった。熟睡したんや。

浴感のええ温泉へ朝湯に行ったが、また一人占めやったのが勿体無く感じた。

家族で営むよさある宿やが、宿を出る際に女将に丁重なご挨拶され、ビールの1本も頼まず利益に貢献せえへんかったのにと恐縮したわ。

掃除が行き届き清潔でほとんど無駄なもん無く、さりげない心遣いある居心地ええ長逗留したい温泉宿やったさかい、蛍が見られる時期にガールフレンドとまた泊まりに行こうと思うとったが、別れてしもてその後訪れる機会が無い儘やねん。