大手町    | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は7時に起き、朝食に山形庄内産ひとめぼれ米でご飯炊き、くめ納豆、海苔で二膳。デザートは茨城産小玉西瓜1/2。

マリーナ・ショーのアルバム「ライブ・アット・モントルー」とニーナ・シモンのアルバム「ボルチモア」をレコードで聴いた。

「ブラックペアン」第7話をギャオで見た。二宮和也、やはりええ演技するね。

小雨降る今日の昼食は西浅草「イマージュ」に行って、ワンプレートランチ注文した。トウモロコシと三つ葉のキッシュ、チキントマト、ヤリイカと新玉ねぎ煮、サラダ。他にパン、プチデザートにコーヒーゼリーが付き、飲み物はドリンクバーで料金は1080円也。

満足して店出て、スーパーで食料買うて帰宅。

筋トレ30分した。

昨日土曜図書館に行かんかったから、日暮里図書館へ行って新聞各紙読んだ。

風呂に小一時間浸り考えとった。政府はデフレを解消出来ぬ儘やが、結局のところ内需の成長力を引き上げなデフレは解消出来ひん。

夕食は群馬産鶏肉、茨城産ピーマン、フィリピン産オクラ、長野産ぶなしめじを炒め、ご飯と食うた。デザートは茨城産小玉西瓜1/2。

「風中の縁」第18話をギャオで見て、メロディ・ガルドー→ステイシー・ケント→アンドレア・モティス→エスペランサ・スポルディングとボーカリストをユーチューブで聴いた。

 

 

ワテ等は上京したM子の為に集うた。遅れとったMちゃんも姿見せ、参加者揃い二年振りの再会の宴が盛り上がろうとしとった。

「Mちゃん、お疲れ様」とOKが声掛けた。

「元気そうでよかったわ。相変わらず忙しいのよね」とDODも声掛けて、店員を呼び止めて彼の分のビールを頼んだ。

Mちゃんはそない挨拶され、「お陰様で忙しいよ。待たせしてしまったね」と応じ、空いとるM子の脇に腰掛け話続けた。「皆の顔を見ただけで忙しさに疲れた体が元気づいたよ」と微笑んだ。「それで、懐かしい話に花咲かせてたんだよね?」

その問いを受けて、「EIが来られんのが残念やな。来たがっとったんやけど」と、Mちゃんのトラウマ話から逸らそうとしたんやけど、M子「時間だけは幾らでもであるあんたと違ってEI君も忙しいのよ、仕事で」と、最後の言葉を強調して云うた。ワテを出汁にして逸らそうとしよったんや。

「EI、得意先を接待せなならんとか何とか云うとったでえ」

「接待も仕事の内なの、あんたも勤めてた時にはしたりしてもらったり繰り返してたから分かってるはずだよね。それとも、あんたがもうしたりしてもらったりするの出来ないから羨ましい訳」と、不敵な面構えしたM子は早口で捲し立てた。

「EI等我が国の企業闘志には頑張ってもろて、日本国民の為に経済力の増強に尽くして欲しいわ」

M子は鼻で笑い、ビールを呷った後云うた。「GDPに全然貢献してないくせに、偉そうな事云うよ」

「米国に取って代わろうと軍備増強し、領土的野心露わにしとる覇権主義中国共産党に呑み込まれぬ為にも、我が国の企業闘志には頑張って欲しいんや」

「他人頼みにしないで、あんたも働いて日本の為に力尽くしな」とM子。
脇見ると、DODとOKが馬の合わぬM子とワテの顔を見比べながらニヤニヤしとるやないか。

「Mちゃん、学生時代振り返って我等が青春の街ジョージ以外の出来事で懐かしい思いするのはなんやの?」

ワテ、形勢不利になったところで話題を戻したんや。
「そうだね。吉祥寺ではジャズの他にも“闇鍋会”したとか井の頭公園に行ったりとか楽しい思い出が沢山あるけど、語り尽くしたものね」

「そうや。ジョージでの話はこれ迄幾度もしとるから、他の所で懐かしく楽しい思い出ってなんやの?」

小首を傾げ暫し思い出すような遠い目しとったMちゃん「ここに居る五人とEI君、Nちゃんも一緒に大手町の逓信総合博物館に入ったり将門塚にお詣りしたよね。あの時も楽しかった」

「逓信総合博物館か、それもう無くなっとるんや」

「どういう経緯で行ったんだっけ?」と皆の顔見回すMちゃん。

「就職活動に熱心だったM子に誘われて行ったのよ。EI君も凄く乗り気で、今頃の季節だった。その博物館で、一足先に社会人になってたMちゃんが色々説明してくれたよね。博識なのに驚いた」答えたのDOD。

「行ったわねえ、大手町。懐かしい。スーツ姿が似合う働く大人達だけの行った事が無い街だったから新鮮に感じた」と、それ迄動かしとった箸を止めたOK。

「あんなオフィス街に平将門の塚があるとは思ってもみなかった」とDOD。

「将門塚って、木が茂ってた所よね。ビジネス街にしては寂しい感じの所だった」とOK。
「問題は行った後。Nちゃんが季節外れの風邪ひいて声が酷く掠れてしまって可哀相だった。そしたらS吉が将門様の祟りだとかはしゃいで大変だった」と云うたのM子や。

「はしゃぐかい。相変わらずM子は妄想逞しいわな。付き合い切れん」

「妄想じゃないよ。S吉はお祓いしないといけないとか云って、Nちゃんをからかってた」

すぐ様、OKがワテの言を否定すんねん。

「ほんまかいな?」

「茨城県のどっかの神社に行くべきとか云ってた。身に覚えあるでしょ」とOK。

「岩井の國王神社の事か?心当たり無いなあ」

「あんた都合悪い事は忘れ去る質だもんね。あたしはよく憶えてる。その神社のお札を咽喉に貼り付けないと声は出ないと云ってNちゃんをいじめてた」

DODも相槌打って、「そうよ、Nちゃんの前で手を合わせ南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と云いながらね」

「呆れたわよ。心当たり無いとは云わせない」とM子。

弾まぬ話になって来た。ここで弱気になってはあかんと、「お前様達、悪霊に憑りつかれとるんや。ほな、祓って進ぜよう。南無阿弥陀仏」ワテは手を合わせまず目の前に座っとるM子に唱え、脇に座るDODとOKにも「南無阿弥陀仏」と唱えたわ。

M子は腕を組み、ワテを睨んだがな。

しかし案山子、女性ちゅうのはなんて記憶力がええんやろ。大手町ツアーしたのは記憶しとるんやけど、その後の事なんかすっかりさらりと忘れてもうた。

Mちゃんも絶対憶えとらんと思うて、「ワテはそんな事しとらんよな」と強い口調でMちゃんに振った。

ところが彼の答えは、「どうだったかな?憶えてないけれど、如何にもS吉がやりそうな事だよね」

「ちょっちMちゃん、そりゃないでえ。ここはきっちり否定してくれんと、立つ瀬が無い」

「あんたは自分で立つ瀬が無い人生にしてるのよ」とM子がすかさず云うた。そして、「からかってたのは否定しようがない事実だよ。三人が証言してるんだから」と続けた。

「そんな事するのS吉しか想像出来ないもんね」

「ちょっち町屋北千住。OK、この五人の中での事やなく、ワテがそんな事するかせんかちゅうのを」

ワテが云い終える前にDODとOKが顔見合わせ声揃えた。「する~」

「S吉は楽しそうにするわ」とOKが念押し、継いだ。「将門塚に居た時も、怨念で京都から将門の首がこの地に飛んで来て、とか云ってNちゃんや私を怖がらせたもの」

「新皇と名乗った平将門は藤原秀郷や平貞盛等に討たれ、彼の首は坂東から平安京に運ばれて都大路の河原に晒されたんや。でも、その首は怨念の力であそこ迄飛んでったんや。ワテよう憶えてないけど、それは怖がらせたんやなく、お前様等に歴史の解説したんやと思われる」

「確かにあの時、あんたくだくだ話してたけど、それ歴史?」

ワテはM子が次に喋る言葉を見越して遮り、「そう、歴史はごっつ大事にせなあかんのにやな、財務省の役人が平気の平左で改竄しよるやろ。麻生太郎は訳分からん言い訳して財務大臣に居座っとるやろ。ほんま日本が心配になる」と嘆いてみせた。

話逸らせたかったんですわ。デモストライキ、何の効果も無かったがな。

「何が歴史さ。首が京都から東京に飛んだのが歴史って云うの」と、ちょっち顔赤らんできよったM子はまた鼻で笑い、ビールを呷った。「オカルトじゃないさ」

{M子め、畳み掛けて来よるな}そない思うたところで、そこにMちゃんのビールジョッキが届いたさかい、ワテは敢えて反駁口にせずジョッキを掲げ、「Mちゃんにビール届いたさかい、乾杯しよ、乾杯」と大人な態度を示し、音頭とって幹事に乾杯の発声を頼んだんや。

Mちゃんは運ばれて来たジョッキ持ってスクッと立ち上がり、皆を見回しながら述べた。「こうしてM子を交え旧交を温める事が出来、とても嬉しいです。時が経つのはアッという間で、社会人になって久しいけれど、学生時代から耳慣れたM子とS吉の遣り取りが始まってるし、今夜はまた学生時代に戻って楽しく飲みましょう」