『おそろし 三島屋変調百物語事始 家鳴り』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今日は7時半に起きた。

リッチー・コールのアルバム「ハリウッド・マッドネス」をレコードで聴いた。

朝食は岩手産ひとめぼれ米を炊き、ノルウェー産鯖一夜干しを焼いてご飯二膳食うた。デザートは和歌山産八朔。

「アンナチュラル」第8話をギャオでを見た。

昼食は西浅草「イマージュ」に行って、注文したのワンプレートランチで、きのこのキッシュ、ポークグリル、サーモンのソテー、サラダ。他にパン、プチデザートにコーヒーゼリーが付き、飲み物はドリンクバーで料金は1080円也。

満足して店を出て、スーパーに寄って食料買うて一旦帰宅。

筋トレ小一時間した。

一昨日の酒で眠り浅かった昨日、昼寝し起きてからネットで虚人との戦いやっとるの見てしもて、土曜図書館行く時間が無くなってしもたさかい、今日はゆいの森あらかわへ行って『おそろし 三島屋変調百物語事始』読了し、「名もなき毒」を1/3程読んだ。

家に戻り、夕食はタイ産鶏肉、北海道産椎茸、埼玉産しめじを炒め、ご飯と食うた。デザートはグレープフルーツジュース入れたヨーグルト。

風呂に小一時間浸り、財務省の森友学園への国有地売却公文書書き換え疑惑の元は首相にある事を考え、新自由主義の安倍晋三の政権は裁量労働制広げるよりも増えに増えた非正規労働者を何とかせん限りデフレが解消せん事を考えとった。

「則天武后 美しき謀りの妃」第24話をギャオで見て、ラジオ「テイスト・オブ・ジャズ」を聴いた。

 

 

宮部みゆきの『おそろし 三島屋変調百物語事始』の最終話となる第五話『家鳴り』を今日メモ取りながら読了したわ。

お福が語るつもりで訪れたものの語り難い話を語り終え、おちかは聞き出すつもりで迎えはしたものの聞き難い話を聞き出し終えましたんや。

「今は幸せに暮らしてる」と云えるお福ではあるが、それには養父母、そしておしまの力があったんや。

父鉄五郎は牢屋敷を出るとひっそりと身を寄せた古参の仕立て職人のもとで、間もなく息を引き取っていた。そやから、お福は独りぼっちになってしもた。

けれども、父の商い仲間で、常日頃から親しくしとった夫婦にお福は引き取られた。それは養女ちゅうよりも許嫁として迎えられたんや。

「ひとつ悪いことがあっても、それがどんな悪いことでも、だからってみんな駄目になるわけじゃございません」と云えるお福なんや。父が亡くなった後、誰とも口をきかず泣くでもなければ笑うでもなくい木偶人形みたいになってしもたが、引き取られた先の女中おしまのお陰で解れたしな。

そのお福は、「亡者はおりますよ」「確かにおります。おりますけれどそれに命を与えるのは、あたしたちのここでございます」と云い、続けて「同じように、浄土もございます。ですから、わたしがそれを学んだとき、姉は浄土に亘りました」ともおちかに云うんですわ。

語り終えて手をつき深く一礼したお福は、礼を述べた上で、おしまを叱らぬようおちかに頼み去りましたんや。

聞き出し終えたおちかは、心が揺れ、それとは裏腹に腰が抜けたようになって、立ち上がれず、陽が傾いて来てもなお黒白の間に座っとったがな。

叔母お民が黒白の間に入って来て、心治まらぬ儘の姪に伝えますんや。肝煎りのおしまが、おちかが籠り切りなもんで、萎れてもうて、差し出がましい事してもうて、おちかに顔向けが出来ひんとめそめそしとる事。謹厳な番頭の八十助も、周章狼狽するおしまの様子に大慌てしとる事を。

[おしまに悪気があったと思わぬが、踏み荒らされたような気がした。この胸をいっぱいに塞いでいる後悔と、後ろめたさ。そんなものは気の持ちようだと、あっさり退けられたような悔しさがある。]

容易に心晴れるようなもんなら、誰がこうして苦しむものか、ちゅうおちかやったが、お福が語った話を伝え聞いたお民が、何一つ悪い事しとらんのに殺されてしもた奉公人宗助と嫁に来たお吉が哀れでならぬと云うのに、自分はそこ迄は思いが巡らなかった事に気付かされまんねん。

翌朝、喜一が三島屋にやって来た。

おちかが丸千から逃げ去るが如く離れ三月、跡取り息子良助を打ち殺された波之家の母は、良助の亡骸見て倒れその儘寝付いて、寝たり起きたりの状態になっとった。

波之家の主人である良助の父は、あの事件を惹き起こしたのは松太郎やからと、丸千の主人が奉公人の仕置不行届を咎められて入牢になってもおかしゅうなかったし、旅籠の鑑札も株も取り上げられる事だってあり得たのに、旅籠の株仲間にも助力を仰ぎ、それを身を挺して防いでくれましたんや。つまり、丸千が潰れず済むように手を尽くしてくれた恩人は良助の父やった。

そやからおちかの父は、波之家には一生足を向けては寝られぬようになりましたんや。

おちかは喜一と語らう内に、伊兵衛の荒治療が効いとるの実感すんねん。

喜一の方は、叔父がおちかにさせとる変わり百物語の趣向を聞き、吃驚するんやが、おちかは云う。「うまく言えないけど・・・たぶんね、あたし、こうして他所様の不幸なお話を聞くことで、自分が怖がっているものの正体がわからないまま闇雲に恐れて逃げ回ってるより、その方がいいってことがわかってきて―」

喜兵衛がしとる試みは正しかったんですわ。

さて、喜一が「まだおまえに会いにきちゃならんとわかってたんだ。やっとここで落ち着いたころだもんな。もうちょっと―せめて半年ぐらいしてからでなきゃ、俺たちは顔を見せちゃならねぇ。それくらいの分別はあったんだけど」云うのに、なぜおちかに会いに来たかや。

喜一は語る。おちかが三島屋に来て半月ばかり過ぎてから、丸千に松太郎の亡霊が現われるようになっとった。でもな、見えるのは喜一だけやった。おちかの父母には見えんのやね。おちかの所にも姿を、現わしとるんやないかと気になり始め、様子を見に行かなならんと思うて過ごす喜一やった。

すると、松太郎が夢枕に立って、初めて話しかけて来よったんや。迷い出て来て喜一に心配かけたが、漸く手前の行き場所が分かったんで、これからそっちへ向かうさかい、もう迷惑はかけん、と。そして松太郎は、頻りと呼ばれとって、そこが手前のの住み処だと教える声があり、そこへ行けばいいらしいから、云う通りにしてみます云うて、喜一の前から消えたんや。

以来、松太郎はぷっつり姿を現さなくなったさかい、喜一を慌てさせた。三島屋に行ったんやないか、松太郎の未練と悲哀をおちかに背負わせたくないと、泡食って出て来た、と喜一は云いますんや。

おちかが松太郎の亡霊に悩まされとるんじゃないかと、矢も楯もたまらなくなりやって来た喜一やが、おちかは云う。「あたしのせいじゃないかな」

また、おちかは喜一と語り合っていて、良助の事が心から丸っ切りお留守になっとるの自覚すんねん。良助への想いはそんなもんなんや。

喜一は三島屋に逗留する事になったが、松太郎の亡霊は現われなかった。一体どこへ行ったんか?

その答えが舞い込んだのは、喜一が三島屋に逗留始めて六日目やった。草履問屋越後屋の若主人清太郎がやつれた顔して、是非ともおちかに会いたいと急き込んだ様子で訪ねて来たんや。

けれども叔父叔母は、わざとおちかを引き留めて清太郎に会わせぬようにしたんや。で、おちかの代わりに応対したのはお民や。

おちかは伊兵衛と喜一と三人で、その様子を唐紙の陰から見とった。お民はちゅうと、のんびり世間話したり、折角出来た越後屋との縁やから、三島屋は草履の鼻緒にも手伸ばすよって、それを越後屋で売って欲しいとか、話したい清太郎を制止し話し続けとりますがな。

清太郎も律儀に受け答えはしとったが、焦れとりましてん。おちかもまた焦れとった。

叔父叔母は、そうやっておちかを試したんですわ。おちかが清太郎を放っておけるかどうか、見定める為にな。

思い決めた清太郎は、お民におちかが何かに怯えていたり悩んどる様子はないか、問いますんや。そしておたかの口から松太郎の名が出た事を聞くと、喜一は驚きの声あげ、おちかは唐紙を押し開けて座敷の中にまろび入ったがな。そして一堂に会し、おちか清太郎と向き合って座り、彼の話を聞いたんや。

松太郎とはどんな人やちゅう清太郎の問いに、おたかは答えた。

[―死人よ。おちかさんがよく知ってる。おちかさんのために死んだ人。

だから、おちかさんもおっつけここに来ることになる。そのことは、あの娘もよくよくわかっている。

あの娘は死人憑かれているから。

「やめろ!」喜一が怒鳴った。「そんな話、おちかに聞かせないでくれ!」

今にも清太郎の胸ぐらをつかみそうになるのを、伊兵衛とお民が二人がかりで抱き留めた。おちかも兄を押しとどめながら、激しい動悸を呑み込んでいた。松太郎。そう、このあたしのために死んだ人。

「おちか」

うずくまってしまった喜一を抱えるようにして、伊兵衛が穏やかな声で言った。

「清太郎さんに、おまえのことをお話ししなさい。できるだろう?おまえにはもう、その覚悟があるはずだ」

お民もうなずく、ちょっぴり涙目だ。

「お話ししないことには、清太郎さんにはわけがわからないでしょう」

わからなくても既に、おちかを案じてくれている清太郎なのである。]

安藤坂の屋敷が新たな人を求めとるんや。飢えを満たす時来た安藤坂の屋敷は、おちかを通して松太郎をつかみ、そして彼の死してなお彷徨する魂を呼び寄せたんや。屋敷の狙いは、おちかを呑み込む事なんや。

翌日、約束通りおちかと喜一で名代の問屋越後屋へ行き、「母にしてみれば、安藤坂の屋敷は、実の父親の仇でございます。ならばこそ、おたか姉さんのことが、二重に哀れでならないのです。祖父の清六が、命と引き替えに助け出したはずのおたか姉さんが、今もあの屋敷に囚われたままであることが、歯がゆく口惜しくてならないのです」云う清太郎に案内された広い屋敷の一番奥の座敷牢で、おたかに会いますんや。

対面したおたかは、三島屋で初めて会った時よりも痩せとった。そして彼女の瞳の奥には松太郎が居った。

気が付くと、おちかは独りで冬枯れの木立の間に佇んどった。目の前には重たげな瓦屋根をいただいた大きな屋敷がそびえとる。その左手の奥には白壁の土蔵が見える。そこはおたかの心の内に棲みついた安藤坂の屋敷のうらぶれた庭先やった。

おちかは屋敷に一人で踏み込んで行こうとしとる。なのに、不思議と心は平らかやったがな。

少女のおたかが居った。

苦しみ迷う松太郎も土蔵に居って邪気無く呼び掛けてきよるんで、おちかは前後を忘れ松太郎に向かって駆け出しますんや。

ところが、誰かに腕をつかまれ、おちかは曼珠沙華の花の中へと倒れ込んだんや。

花の中に居ったの、微かな微笑を湛えた藤兵衛や。おちかを守る為に参った云いますねん。おちかがおたかを連れて帰れるよう、お手伝いする云いますねん。

それに藤兵衛だけやなく、おちかがその耳と心で聞き届けた話の中に出て来た、嘗ての己に慙愧の念ある亡者一同が勢揃いしますんや。

[「何故、皆さんがあたしを助けてくださるんです?

「お嬢さんが聞いてくださったからですよ」

我々の胸の痛みを。生きていたときにしでかした、愚かな過ちへの後悔を。

「聞いて、わかってくださった。お嬢さんの心の内で、涙を流してくださった。そんな酷い出来事は他人事だと、忌まわしい、愚かでくだらないと顔を背けたりなさらずに、我が事のように悼んでくださった」

藤兵衛は言って、あらためておちかの手を取ると、しっかり握りしめた。

「私どもの罪はお嬢さんの魂の一部になり、涙で浄められました。私どもは解き放たれたのです」

藤兵衛の手には温もりがあった。とうてい、死者の手とは思えない。その目には光があった。己の過去を悔やんで逝った者の目にあろうはずのない、おおらかな光が。

「今度は私どもが、お嬢さんをお嬢さんの辛い過去からお助する番でございます」

宙にさまよっていたおちかの目が、やっと落ち着きを取り戻した。藤兵衛の言葉が心に沁みこんでくる。]

おちかが対峙するもんの正体ちゅうのは、亡者の形さえ失ったただの未練の塊、そして忘れ去られて空になったもんなんですわ。空やからこそ、安藤坂の屋敷は人を求めとったんですわ。

確かに忘れ去られるの、寂しく悲しいわな。居るやろ、忘れ去られたくなくて、しつこくまとわりついて来る人。

おちかは屋敷の主、封じ込められた想いの塊に呼び掛ける。「さあ、わたしと一緒に出て行きましょう」と。「外は明るいですよ。皆さんが待っていますよ」と。

遂に話の中に出て来た亡者も屋敷の主も共に揃って屋敷の外に出て行った。用無くなって立ち去ったんですわ。

残ったおちかとおちかは彼等と一緒に行く訳にはいかん。生きとるふたりはこの世への出口を見付けなならんからな。

ところがおたかと歩き出した時、「お帰りになりますか」おちかの耳元に直に届いて来る声がすんねん。百両を餌に辰二郎を誘い、おたかを屋敷の留守居役に定めた屋敷の家守が現われますんや。

家守は云う。「私は商人です。私が売るものを欲しがる人に売り、私が売りたいものを持っている人から仕入れる。そう、商人でござんすよ」

家守はあの世とこの世をつなぐ道筋で、客を相手にしとるんや。

[「お嬢さんのことは頼みにしていたんですが、あてが外れました。あなたは私なんぞが思ってたより、ずっと冷たいお人だった」

冷たい?怒りより先に、おちかは戸惑いに眉をひそめた。わけのわからぬ呪文でもかけられているかのようだ。

「わたしが何だっていうんです」

「だってそうでしょう。あなたは人でなしの味方ばかりしている。何ひとつ悪いことなどしとらんのに命をとられた石倉屋のお吉や宗助は、あんたの眼中にはなかった。藤兵衛の兄さんだってそうだ。あんたが心を寄せるのは、人を手にかけるか、人を不幸にした連中ばっかりでしょう。そいつらにはみんな、致し方のない理由があったんだって、かばってやってね」

そんなことはない。おちかはこれまでの話を、そんな偏った耳で聞き取ってはいない。

「なぜかと言ったら、そういう連中はあんたの仲間だからだ」

膝が震える。男の言うことは正しくない。正しくはないけれど、間違ってもいないと、おちかの心の隅で囁く声がする。

「藤兵衛もお彩も市太郎も鉄五郎もおかねも、みんなそうだ。辰二郎に至っては、女房子供の息の根をとめて、ここに埋めたような男ですよ」

「それはあなたがやらせたことじゃありませんか!」

胸の奥から湧きあがってきた叫びが、おちかの口をついて出た。それは恐怖の叫びでもあった。この男は何を言っている?

「私は何もしておらんですよ」

男の口調は変わらない。上機嫌で鼻歌でもうたっているかのように、目は宙に遊んでいる。景色を愛でている。この屋敷を、庭を愛でている。

「私はただ、ここに来たがる連中を案内してきただけだ。この美しい屋敷にねぇ」

おねえちゃん―と、おたかが小さくおちかを呼んだ。

「この人、嫌いだ。早く行こうよ」

おちかはおたかの肩を抱き、共に身を翻した。素早く、つかみかかるように男の声が追いかけてきた。

「あんた良助さんのことはどうでもいいんですか」

つまずきかけて、おちかは止まった。おたかは必至で手を引っ張る。

「行こう。早く行こうよ!」

「良助さんは、まるっきりの殺され損ですな。あんたが松太郎を許したいとばっかり思うもんだから、良助さんの恨みと悲しみは棚上げだ。胸が痛まんのですか」

痛まんのですなと、男は続ける。

「松太郎を許さんと、あんたは自分で自分を許せない。全部、あんたの都合です」

ごめんなさい。いえ、もういいの。

―あたしの気持ち、本当はどっちにあったんだろう。

「そういう都合で、あんたは生きてる。これからも生きていくんでしょう。ええ、かまいませんよ。おんたのような人がいるおかげで、私の商いも成り立つんです」

何の商いですかと、おちかは訊いた。歯を食いしばり、声の震えを抑えて。

男は答えない。わずかの間を置いて、いっそ機嫌をとっているような優しい声が、おちかの耳に響いてきた。

「おちかさん。あんたとはまた会う機会がありそうだ。ええ、何度でもお目にかかるでしょうな。あんたの話は終わっちゃいない。私とあんたの商いは、この先、まだまだ続くでしょう」

楽しみだ。腹の底から楽しみです。

「それにはまず、あんたにここから帰ってもらわんとなりませんが、本当に道案内は要りませんかな」

いたぶるような口調に、おちかは前後を忘れ振り返り、男に向かって拳を振り上げそうになった。今にもそうしようというとき、何か小さくやわらかなものが足元にころがってきて、おちかの足の横にあたった。]

それは一粒のみかんやった。みかんの道標なんや。おちかを案じ、呼んでくれとる人達が転がしとんねん。

おちかはおたかと手をしっかり握り合って駆けた。姉妹のように走り続けたんや。ふたりの背後では安藤坂の屋敷の幻が鳴動と共に土台から砕け散った。広大な庭は、ゆっくり傾き、最後迄形残しとったあの土蔵を道連れに、屋敷を呑み込んだ虚空の中へと、滑るように消えてったんや。

実はこの物語、先週読了のつもりで読んどったんやけど、亡者一同が勢揃えしての因縁話にさせとる所で、読み続ける気が失せてしもた。そやからそこで止めて、改めて今日仕切り直しになったんやが、『おそろし 三島屋変調百物語事始』を読了してみると、最終話はどうもなと感じた箇所もあるが、読後感はええ。著者の人生観みたいなもんに共感持てたせいかな。

人の心を思いやれとはよう云われる。しかしそれでいて、人の心を思いやるちゅうのは難しいもんや。エゴあるからな。

この物語のおちかのように、人ちゅうもんが全て恐ろしく思えてならない時だってあるわな。

しかしながら、人は一人では生きられん。そやから、関心を持ち情を通い合わせなならん。

兎に角、幾ら暗い過去を後悔しようと嘆こうと、これから先の事しか何ともならんさかい、未来を見ながら努力せなならんわな。