南池袋公園 浮雲さん | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は7時半に起き、朝食は信州蕎麦を茹で、卵2個入れて食うた。デザートは熊本産トマト。

風呂に一時間半ゆっくり浸り、安倍晋三政権がグローバリストの経営者や投資家に有利になるように裁量労働制の対象拡大を含む労働基準法改正しよるの考えとった。晋三政権は、源氏名を変えただけの高度プロフェッショナル制度は何としても成立させたいんや。しかし案山子、高度プロフェッショナルで1075万円の年収とは低過ぎやね。いずれにせよ勤労者の所得が増えんとデフレ脱却出来ず、我が日本国はジリ貧になるわな。

りんごジュース飲みながらウィントン・マルサリス→エスペランサ・スポルティングとユーチューブで聴いとった。

昼食に西浅草「先斗」へ入り席に座ったら、店主に「鯖塩?」と問われ、頷きいつもの鯖塩焼き定食を食うた。800円也。

満足して店出て、スーパーに寄り食料買うて一旦帰宅した。

筋トレ30分し、高校文芸部の友達との恒例秋のツアーの幹事として、つくったプランを寄せられた数々の要望受けて調整しつくり直しとったら、出掛けなくてはならん時間ちょっち過ぎてしもた。

花粉症相哀れむHちゃんと待ち合わせの浅草橋「チョイスタンディングバー」へ急ぎ足で向かって間に合った。ここで酒飲むの久し振りやが、二軒目もNっぺとその妻CHIちゃんと入って以来ご無沙汰のおかず横丁「まめぞ」。よう飲んでよう食うた楽しい時間過ごして帰宅。

牛乳飲みながら「則天武后 美しき謀りの妃」第23話をギャオで見た。

酔うとるさかい、昔のメモ書きから麗しい御方ふたりとの遣り取りのもん写しますな。

 

 

南池袋公園で三人、ソフトクリーム舐めとった。暑くなって来よったからな。

Rちゃんが小声で云うた。「浮浪者が居るね」

「浮雲さんはいっぱい居るょ」と、ソフトクリーム舐めるの止めてEみさんが応えた。

「浮雲さん?」

「ワテ等、無宿自由人を浮雲さんと呼んどるんですわ」と、Rちゃんに教えた。

「浮雲さん・・」とRちゃんはまた云い、頷いてから、「S吉さん、命名得意ですもんね」と続けた。

「いや、浮雲さんちゅうのはこちらのお方が名付けたんですわ」云うてEみさんを指差した。

舐めるのに忙しいEみさん、口からソフトクリームを離すの惜しそうな様子見せながら云うた。「ぴったりでしょ」

Rちゃんは曖昧な返事し、ソフトクリームを舐め出した。

「Rちゃん、いい事教えてあげよう。S吉はねぇ、ここで浮雲さんにからかわれた事あるんだょ」

「あれはEみが誤解されるような云い方したさかい暗雲が垂れこめたんやないか」

「S吉ったら、浮雲さんが鶏腿肉食べてるの羨ましそうに見つめてたんだょ。そしたら、その人に云われたんだょ。何て云われたと思う?」

Rちゃんちょっち考えとったが、「食べますか、かなあ?」

「鳩でも捕まえて食え!」

「そう云われる前、お前様がワテの腕つかんで、取ろうとしちゃ駄目、と呟いたからやないかい」

「そうかなぁ?取られないから大丈夫ですょ、って浮雲さんに云ってあげなかったかなぁ」

「お前様は、取ろうとしちゃ駄目、と呟いただけや」

「そうかもね。だって、人の物も平気で食べちゃうS吉だしぃ」

「人聞き悪い事イワン大帝」

「食べたでしょ、うちの冷蔵庫に入れてたアイスクリーム。高級なの、許しも得ずにぃ」

「いつの話や、しとらんでえ」

「去年の夏、知らん振りで食べたね。憶えてないなんて云わせないから」

「昨年の事など、鬼がヘソで茶沸かすわ」

「沸かさせてごらんよ、鬼捕まえて。さあ早く」と、手にしたソフトクリームを振りながら云うねん。

「溶けとるソフトクリーム振ったら飛ぶから止めなはれ」と注意し、Rちゃんに訴えた。「時々、こうして子供っぽくなるんですわ、このお方」

「まだわだかまりが消えて無いんだね」とEみさんは頬膨らませた。

「あの後、果物シャーベット買うてやったやろ」

「その内の一つ食べたのは君でしょ。正確に云ってよね」

「四つ買うて、お前様にその内の三つもあげて、ワテが食うたのは一つやろ」

「食べたのを責めてるんじゃないね。許し得ないのとぉ、正確に伝えてない事だょ」

「このお方、ワテを非難出来る事探すのが生きがいになっとるんですわ」Rちゃんに向かい訴えた。

「そう、鍛えてあげてるんだょ。今の儘では人として駄目でしょ。浮雲さんにからかわれないようにしっかり鍛えないとねぇ」と、そのお方はいけしゃあしゃあと云うねん。

「そない冷たい云い方しよるなら、泣いたるでえ、土砂降りに泣いたる」

「ご随意にどうぞ」と応えて、Eみさん陽気に笑うた。

Rちゃんにまた訴えた。「氷の如く冷たいやろ」

「氷ならシャーベットがいい。苺シロップ掛けたやつ、買って来てょ」

「Eみったら・・・」Rちゃんが呟いた。

「ワテは冷たい波に洗われて徐々に削られ小さくなる岩やな」と呟いたがな。