大京町→千駄ヶ谷→原宿→代々木公園→千駄ヶ谷→裏原宿と歩く | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は8時半過ぎに起きたらくしゃみ連発。鼻水も垂れた。

風呂に小一時間浸り、政治家ははぐらかすもんやと考えとった。国民はそれ前提にしとかなならん。

朝食に茨城下妻市産こしひかり米でご飯炊き、くめ納豆、海苔で二膳。デザートは青森産トマト。

大西順子のアルバム「バロック」をCDで聴いた。

筋トレ30分した。

「鹿鼎記 ロイヤルトランプ」第6話と第7話をギャオで見た。おバカな役しとる主役ハン・ドンがええ。

昼食に裏浅草「浅草茶寮 Kuwasaru」へ行き、いつもの日替わりセット食うた。刺身に鮪、魚焼き物はかます、茶碗蒸し、サラダ、小鉢、ご飯に吸い物が付いて1100円也。

満足して店出て帰宅。

Nっぺ、CHIちゃんに葉書認めた。

カーメン・マクレエのアルバム「キャント・ハイド・ラブ」をCDで聴いた。

夕食はタイ産鶏肉、北海道産南瓜、青森産人参をタジン鍋で蒸し、ご飯食うた。デザートは南アフリカ産グレープフルーツ。

アンドレア・モティスをユーチューブで聴いた。

 

 

昨日は二つ善行をした。

それにしては幸薄いのはどうしてか?腑に落ちない。

風邪ひいたらしく、一日くしゃみが出、鼻水も垂れ続ける。微熱もや。

こんなワテに、神さんは看病してくれる天使の如き女のコを遣わしてもええのに、誰も来ぬ。

昨日、「東京JAZZフェスティバル」の無料ライブやっとる代々木公園欅並木へ向かい、新宿通りを外苑西通りの一本手前で曲がり大京町を歩いとった。

慶應義塾大学医学部予防医学教室の古い建物近くに来たら、パスモの入った定期入れが落ちとるやないか。拾って見てみると22歳の女のコのもんやった。

この辺りに交番はと考えたが、{大京町交番だと外苑西通りに出て戻らなならんから、千駄ヶ谷駅前交番へ届ける事にしよ}と歩を進めたがな。

千駄ヶ谷駅前交番でお巡りさんに定期入れ渡して、{またええ事したわ}と歩き出すと、千駄ヶ谷駅改札前で[広島戦チケット完売]なる紙持った神宮球場スタッフが立っとるやないですか。

{全席指定日なのに満席か。今日こそ勝って欲しいわ}と思いつつ北参道の方へ歩いたがな。

明治通りからイトキンのある角曲がり原宿外苑中学校を越え原宿駅竹下口も越え井の頭通りに入り、野外音楽堂の方へ。

そこから欅並木はすぐで、大型トラックをステージに設えとった。観客に外国人の姿多く見られたわ。

ワテは16時20分のフランスからの若手トリオから聴き出して、カナダから来たオスカー・ピーターソン最後の弟子ちゅう触れ込みのロビ・ポトスを聴き終えたら、仄暗い夕闇に包まれた。Tシャス一枚では肌寒い夜やった。

腹空いたんでヱビスバーの出店で唐揚げとビール買うて植え込みの端に腰掛けて飲み食いし、表参道でやっとる業界の宴席抜け出して来る云うNっぺ待った。Nっぺとバルセロナの可愛いネエちゃんの歌と演奏を一緒に聴く約束やった。

けれど、19時10分となり司会がアンドレア・モティス達の演奏の番になったの告げてもNっぺは姿現さず。キョロキョロ捜したが、演奏が始まっても姿見えぬ。

{アンドレア・モティスの歌、ええわあ。Nっぺもどっか見える所に居って聴いとるやろ}とトランペットも達者なアンドレアのステージに釘付けになっとったら、いつの間にか演奏は終わってしもた。楽しい時は飛んで行ってまう。

アンコールの大声援に、彼等は応えたい様子やったが、主催者側に止められて出来ず。 

{無粋な主催者やな}と思うとると、Nっぺから「どこに居る?モティスのCD買おうかどうか迷ってるんだ」と電話が入った。

冷やかな夜気に帰る人混みからNっぺを見つけましたわ。

「腹減った」

ワテの顔見るなり云うたのそれや。 

「17時始まりの宴会でビールがぶ飲みし酒肴鱈腹食うてから来たんやないの?」

「ほとんど飲んでないし食ってない。食いに行かない?」

「ほな、行きまっか」と云いながら考えとったの、{普段運動不足なNっぺを歩かせるええ機会が到来したがな。今日はもう一つええ事したろ}

で、ワテ先に歩き出した。

「S吉、渋谷はそっちと違うぞ」

「原宿行くんや」

「原宿?渋谷の方が近いだろ。渋谷の方が飲み屋も多い」

「多けりゃええってもんやない。チェーン店に入っては面白くない。こっちや」云うて、手招きした。

原宿駅竹下口迄は文句云わず付いて来たNっぺやったが、原宿外苑中学校辺りで、「ここ迄来る間沢山飲み屋あっただろ」と不信感抱き出した。明治通りの交差点越えて千駄ヶ谷小学校見えたら、顔顰め「おい、もう千駄ヶ谷小学校だぞ。原宿から遠ざかってるじゃないか。どこ迄連れて行く気だ」と不満露わにした。

「飲み屋やったらどこでもええって訳やない。連れてくのは裏原宿で、もうすぐですわ」と云うた時、千駄ヶ谷トンネルが目に入った。{この儘進むと店にすぐ着くな。Nっぺの健康の為にもうちょっち歩かせたろ}と、「夜の千駄ヶ谷トンネルには幽霊出るちゅうでえ」と脅して瑞円寺の方に行く道に入った。目的地と反対方向へ行ったんや。

「おい、S吉、鳩森神社が見えるぞ。あれは将棋会館だ。千駄ヶ谷の駅近くじゃないか」と怒気含んで云うんで、「鳩森神社と云えば、若い頃春樹さんの店に一緒に来たやないや。懐かしいなあ」と話し変えようとしたんやが、「お前は疲れさせるだけだ」と取り合わないんで、「お狐様に誑かされてここに居るんやなあ」と云うてみた。 

「お前が狐憑きだろ、もう歩きたくない」

「でもな歩かんと旨い物にありつけんでえ。ゆっくりでええから歩こうや」と諭す調子で云うた。

ところが、明らかに腹立たしい様子で云い返しよった。「おぶって連れて行け」

ワテ、背中押したわ。

それからも、「S吉は歩くの趣味だからいいが」とか「10分以上歩き続けるのは体に悪い」とかブチブチ文句垂れ、ついに「タクシー呼べ」と尖った声で云い出してん。

宥めたらまた渋々歩き出したが、それからのNっぺは投げ遣りな様子で足タラタラ動かしとった。

野球が早く終わったらしく、まだ20時半ちょっち過ぎた時間やったが疲労しまスの赤いユニフォーム姿の連中が大挙して千駄ヶ谷駅目指して歩いとって、擦れ違っても擦れ違って疲労しまスファンが続いて、燕軍ファンの姿見つけようとしとったらNっぺを見失ってしもた。

外苑西通りに出て、電話せなならんなとジーパンのポケットに手差し込み携帯取り出したら、背後から「そのラーメン屋でいい」と云う聞きなれた声がした。

「無事やったか。疲労しまスファンに押し潰されたかと心配しとったんや」

「入ろう」とNっぺが云うのを「もうすぐやから」と引っ張って歩いたら、「ヘンドリクス」を見つけて、「カレー食いたい。食わせてくれないと地べたに座りこむ」と子供のような事云うねん。

「確かに旨いカレー食わせる店やけど、目指す店はもうすぐなんや」

何のかんの云うてゴネるNっぺをテレテレでも歩かせ、神宮前2丁目の「上総屋 眞吉」に到着。

「よくも脚が棒になる迄歩かせてくれたな」と睨むNっぺが居った。

ええ事しても感謝されぬ場合もあんねん。

店員に大テーブルに案内されて、疲労しまスファンのグループと呉越同舟となった。

ワテが彼等の表情見て今日の試合結果知ろうとしとると、Nっぺが情報端末取り出して云うた。「喜べ、今日は勝ったぞ」

ワテが画面覗いてみると、燕軍が負けとるやないかい。

またからかいよったと思うて、「ボケたんかい!」

Nっぺ、白々しく「この文字ヤクルトと読むように変わったんだ」と広島を指差し云いますねん。

「漢字も読めずよう仕事しとるな」

「文部科学省の指示で変わったの知らないのか」

「燕軍も情けないわ。先発小川が女に現を抜かしとってピッチング練習疎かにしとるからやろか?」

「違う、小川が朝の勤行サボってるからだ」

「明日こそ連敗止めなならんけど・・・」

「S吉、大丈夫だ。日野皓正に気合い入れてもらえばいい」

それから、彼は日野皓正が中学生ドラマーに良き人生指導したと熱く語ったわ。

そんなNっぺと夜更け迄酒肴摘まみながらビールに日本酒飲み続けたのであった。