芦ノ牧温泉「仙峡閣」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

S雄さんと温泉に行く夢見たみどりの日の今朝は7時半に起き、くしゃみ連発鼻水垂れた。

朝食は昨夜スーパーで買うた半額になっとったあさりご飯弁当。デザートは愛媛産甘夏。

大西順子のアルバム「ピアノ・クインテット・スイート」と「バロック」をCDで聴き、大石学をユーチューブで聴いた。

昼食に出掛けたのは「山家」で、並び待つ事20分強でロースかつツ定食を注文。満足の750円也。

本日無料の上野動物園に行き、一通り見て回った。ヘビクイワシを30分程見とったが、珍しくずっと座った儘で美しい立ち姿が見られんかった。

夕食はタイ産鶏肉、徳島産人参、ニュージーランド産南瓜、長野産エリンギをタジン鍋で蒸して食うた。デザートは愛媛産甘夏。

「王の後宮」第33話をギャオで見た。

 

 

88年の夏のええ天気の二日間、のどかな芦ノ牧温泉の日本秘湯を守る会の宿「仙峡閣」へS雄さんと行って来た。

浅草から東武鉄道、野岩鉄道に乗り、会津田島駅で会津鉄道に乗り換え芦ノ牧温泉駅で下車した。

最初に宿泊宿と反対方向へ歩いてしもたんやが、そっちの渓谷沿いには「大川荘」など大型ホテルが多く建ち並んどるのにふたり共吃驚した。

「四季楽しめる施設があらへんのにこないな所に競うように大型ホテル建ててしもて、後々泣きっ面にならんやろか?」

「関東からの客を当て込んでいるのだろうけど、ここは交通の便もそれ程いい訳でもないのにねえ。他人事ながら心配になるねえ」

予約した宿が見つからぬので歩いとる地元の小母さんを呼び止めて尋ねると、くねくねした大川に沿いやが反対方向の旧街道にあるのが分かり、またペットボトルのミネラル水飲みつつゆっくり歩きましたわ。

狭めの旧街道行くと、立派な玄関がある武家屋敷風の堂々とした三階建ての建物があり、それが「仙峡閣」やった。福島市にあった武徳殿ちゅう明治時代の建物を移して改造しとるんやて。

「仙峡閣」は一軒だけ離れとるが、沸かし湯多いこの温泉では唯一源泉持つ宿なんやて。

部屋の窓からは眼下に大川の渓谷美が眺められてええ。

早速浴衣に着替えタオル持ち風呂へ向かったが、掛け流しの湯船は石造りで小判型をしとって、底からはプクプクと泡立て湧いて来とるんや。

無色透明で熱めの湯に浸ってS雄さんと喋っとると、手拭い頭に置いた小父さんが話し掛けて来よったが、この小父さんもワテ等同様高層の建物に惑わされ間違って反対方向へ行ってしもたんやそうな。そそっかしい人は少なくないもんやな。

泉質は石膏泉でした。

夕食の料理で主に出されたの地元で採れた山菜や川魚で、朝食は日本旅館の定番もんやった。

川沿いの緑に囲まれた環境の眺めもよく、渋い館内は清潔やったし、温泉もよく、静かな夜でぐっすり眠れ、それに女将が愛嬌あったし、気持ちよう過ごせたがな。