奈女沢温泉「釈迦の霊泉」 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は7時半に目が覚め起きたら夢やった。見たんは九尾の妖狐が化けた妲己に尻尾で絞殺されそうになるもんや。大概は見とる時に半ば夢と気付くんやけど、今日は恐ろし過ぎてそれと分からんかった・・・
筋トレ30分した。

牛乳飲んでから風呂に小一時間浸り、豊洲の新市場問題は伝統的に集団は大切にするが組織蔑ろにする我が国の典型的な事例で、事態がうやむやになるか否かは有権者次第やと考えとった。それと、なぜ妲己の夢なんぞ見たんやろと考えたが、妲己の顔が昨日行った銀行で挨拶したお嬢ちゃんに似とったわ。
朝食は茨城産コシヒカリのご飯を炊き、くめ納豆、紀州産梅干しで二膳。デザートは青森産りんご。
ラジオ「セッション2016」で九州で活動しとる野本秀一(ピアノ)、丹羽肇(ベース)、亀井俊児(ドラムス)の演奏やっとったが、聴いたの三人共初めてやった。
上野に散歩に出掛け、昼食は「稲荷町高はし」に行って、頼んだのはてんぷら盛りとお造り膳。赤出汁の味噌汁、小鉢、香の物、フルーツに柿が付いて1500円也。
帰宅後、トニー・デセール→マット・デニス→スティングの歌をユーチューブで聴きました。
夕食はタイ産鶏肉、北海道産南瓜、岐阜産アルファルファ、長野産ぶなしめじをタジン鍋で蒸して、ご飯と食うた。デザートはグレープフルーツジュース入れたヨーグルト。
ほな、出て来たメモ書きの中からS雄さんと泊まった温泉を写しますわ。


86年晩秋、会社の先輩S雄さんとワテ、上杉氏の隠し湯ちゅう利根郡月夜野町にある奈女沢温泉「釈迦の霊泉」を訪れた。上杉の兵もこの地で傷を癒やしたと伝わる湯は、入浴とコップ一杯の飲泉を繰り返すと、重い病治った人々も居る湯ですわ。行った時にはふたり共元気溌溂としとったけど。
上越線上牧駅から送迎してもろて古い一軒宿に着いた。 静かな所や。
案内された部屋で饅頭食い茶すすっとる時、S雄さんが尋ねてきた。「近くに宗教施設があったのは多分ここの関連だろうね?」
「神仏一体でしたな。そない思われますわ」
「神様も仏様もとは、どうも怪しい」と首捻るんや。
「それが廃仏毀釈以前には当たり前やったんですわ」と、ワテは得意気に知識披露した。
「そうなの?それはそれとして、この宿もただならぬ気配感じるんだけど」
「そうでっか?宿の人見た目フツーやったし、心配ありまへんやろ」
「御神水とあったのも怪しいし、S君ここ大丈夫だろうね」と不安気な声。
「そっちは怪しいでんな。他にも薬事法からするとどうなのちゅう謳い文句を掲げとりましたしな」
その会話の後、S雄さんが何気なく置かれとるノート広げてみた。読むとそこには連泊し難病を治したという方々の体験談がびっしりと書き込まれてあったが、深刻な病から禿もと万病が治るちゅうの、S雄さんは益々怪しがっとった。
「遠路はるばる藁をも縋りたいと訪れた方々が多いようでんな」
「この人達が治った事を疑っちゃいけないんだろうけど、何が効いてるのか科学的に証明されているのだろうか?」
「それは意に介さないんでっしゃろ。科学的か否かは置いといて、当人にとって己の病が治ればええんやから。科学的治療法でも己が治らな役立たずや」
「確かに云う通りだね。藁をもつかむ思いの病気の人だったら尚更だろうね」
「ここの湯には自然治癒能力を高める何物かが含まれとるんでっしゃろ」
「ラドンだろうか?」
「かもしれまへんな。ゴジラでもモスラでもないのは間違いない」
「座蒲団一枚。ではS君、どんな湯なのか入りに行ってみようか」
風呂場は特段変わってはおらんけど療養が目的ちゅう感も醸し出しとった。奥会津の西山温泉老沢温泉旅館の風呂場のように神社があり幟が掛けられとるとかちゅうおどろおどろしいところは無い。
湯も無色透明で何の変哲もないんや。源泉を沸かしとるが、その温度はワテに丁度ええぬるめやさかい長湯も出来る。
飲泉用の蛇口から飲むと味ほとんど無い。宿の人は飲泉で体内の毒素が出ると云うとった。
折角来たんやからと、入浴してコップ一杯の飲泉を繰り返してみたがな。病持ちやなかったから別にどこがどうなったとも云えず。悪くなったところも無し。アルカリ性の湯で肌はスベスベになったけどなあ。
ここの料理に特筆すべきもんは無くフツーやったが、食堂には多くの治癒感謝の便りがあったでえ。これ等も信じて治療する為の道具と云えよう。
信ずる者は救われる、と云われるのは確かなこっちゃ。
しかしながら、信じ切ると掬われるから気付けなならん。世の中大概そうしたもんや。