『007 スペクター』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『007 スペクター』☆☆☆

M夫ちゃんに拉致されて山登りさせられる夢見て、今朝は8時ちょっち前に起きて、朝食には昨夜スーパーで買うとった半額のガーリックフランスパンと缶詰のツナ。豆乳を飲み、デザートは山形産ラフランス。
玄関前の掃除をして外出、上野公園噴水広場に9時半に着き列に並んだ。全日本錦鯉振興会が錦鯉品評会やっとったんやが、10時から無料配布の錦鯉3匹もろて浅草へゆっくり歩いた。
13時から弘前ねぷた祭りin浅草やったんやけど、まずは昼食。散歩途中で何度か行列出来とったの見て知った駒形「花坊」に初めて入り、サラダ、赤出汁味噌汁、八寸、芋と黒豆のご飯、胡麻だれの汁粉のランチ頼み食うたが、1080円とはコスパええ。ねぷた巡行迄時間あり、ランチ時は半額になるアイスコーヒー216円を追加して店内流れるスティーヴィー・ワンダーの歌声堪能し計1296円也。再訪決定や。
ねぷたを見て、最近出来た「まるごとにっぽん」ちゅう商業施設を見て回り、スーパーに寄り食糧調達して帰宅。
くしゃみ連発し鼻水が垂れ出したんで、筋トレ30分した。

風呂に小一時間浸って、「政策金利をゼロ近くに保持した異常な7年間の終わりを示すものだ」と米連邦準備制度理事会議長イエレン述べた事考えとった。今回の政策金利0.25%引き上げはええが、今後の利上げペースどないするんやろ?インフレ次第ちゅうところやろが。ペースを速うすると世界経済への影響ごっつ大きいでえ。
夕食は土鍋で湯豆腐。岩手産鶏肉、群馬産ねぎ、埼玉産里芋も入れた。デザートはグレープフルーツジュース入りヨーグルト。
「画皮 千年の恋」をギャオで見とったが、愛の過信の危うさをテーマにしとるんやろか?
ダイアン・クラールのCD「ザ・ガール・イン・ジ・アナザー・ルーム」を聴いた。
この前、英国は中国共産党共和国の習近平に揉み手して迎えて自国製品の売り込み図っとったが、映画で00ナンバーのMI6が無くされそうになったのは英国の経済状況がさせたんやと睨んどるワテの『007 スペクター』評を記しますな。


今週火曜日に109シネマズ木場でM君と映画観て、その後東陽の居酒屋に移り久し振りに作品評で激論交わしたのが楽しかった。
それは人気シリーズのジェームズ・ボンドもので、ワテはスコットランド独立派のショーン・コネリーが演じた初代ボンドから観とるんやが、ピアース・ブロスナンの007が一番好きやねん。M君はショーン・コネリーや云うとった。
今作、メガホン握ったの前作同様サム・メンデスやさかいごっつ期待したがな。
MI6に所属するジェームズ・ボンドを演じたのは、4度目になるダニエル・クレイグ。洒落た荒唐無稽エンタテイメント路線からボーン・シリーズに影響受けたらしくシリアス志向となって最初の「007 カジノロワイヤル」観た時には余りに無鉄砲で死と隣り合わせな気配漂わすボンドに戸惑ったものの、4作目ともなると彼が歴代007で一番00ナンバーの諜報員らしく思えて来たがな。
謹慎処分を受けとるボンドやが、己の過去を解き明かしにMの制止も聞かずまたしても単独行動すんねん。
ボンド・ガールには、ボンドが殺した殺し屋の未亡人役にモニカ・ベルッチと「007 カジノロワイヤル」と「007 慰めの報酬」に出とったミスター・ホワイトの娘の医者マドレーヌ役にレア・セドゥ。
この未亡人から聞き出した世界規模の犯罪組織の会議に行ってみると、幹部が一堂に会しとって、それこそがスペクターなんですわ。黒蛸野郎達とは懐かしや。久しく出とった悪党の常連でしたわな。
そやさかい、宿敵エルンスト・ブロフェルドがお出ましになるんやけど、登場してボンド驚かせる場面がええねん。ドクター・イーブルやありまへんでえ。それ「オースチン・パワーズ」やから。
ボンド拷問の際に分かったんやけど、ボンドの養父でもある自身の父を殺したフランツ・オーベルハウザーは、死んだと偽装してブロフェルドとなったんや。フランツはファザコンで、ボンドのように愛されなかったことを逆恨みしとんねん。ボンドの幼少期、出自に係わるちゅう因縁なんですわ。
ブロフェルドでちょっち残念やったのは、白いペルシャ猫は出て来るんやが、抱えた場面が欲しかったがな。
で、薄っぺらなボスのブロフェルドを演じとるのが、演技達者な小男クリストフ・ヴァルツですわ。
ジュディ・デンチが演じとった死してさえビデオレターで仕事するMは、前作で殉職してしもたんで、レイフ・ファインズ演ずるギャレス・マロリーに代替わりしとるんやが、流石はレイフ・ファインズで上手い。
そうそう、ナオミ・ハリスがMの秘書イヴ・マネーペニーで前作に引き続き出とったわ。
もしベン・ウィショーがM役になっとったらえらいこっちゃけど、彼も秘密兵器創るQ役の儘でしたわ。
それに、レスラーのバティスタことデイヴ・バウティスタがごっついミスター・ヒンクス役で出とって、ボンドと肉弾戦しまっせ。
アクションシーン満載の本作やが、冒頭で死者は生きとると物語暗示する文字が出て、長回しでメキシコシティの骸骨に仮装した人々で溢れる祝祭死者の日で賑わっとるパレードが繰り広げられる中、ボンドが凶悪犯追い屋根を歩く場面からヘリコプター内での格闘シーンがありタイトルバックに主題歌迄のところがごっつええねん。M君もそれは同感や云うとった。
ところが、M君は何だかなあ感があって、この作品に満足しとらん云いますんや。
欲張り過ぎにオマージュ盛り込んでると云うのは、ワテも集大成感があるなあちゅう観方をしとったんで理解したんやが、M君は長過ぎて削れる場面が何ヵ所もあったと主張。
ワテは上映時間の割には全く長く感じなかったさかい、どこが削った方がよかったか聞きましたんや。  
まず、カーアクションシーンが長過ぎや云う。ワテは、ごっついバティスタがハンドル操作せんでもええとは思うたが、長くは思わんかった。
バティスタとの肉弾戦が長いちゅうM君の指摘にも、そうかいなと思うた。
それと、マネーペニーとQが登場せんでもええ場面があり、MをCと対決させるのもどうかとM君は云うとった。
だが、M君が強く主張したのは、各国の機密情報を逐次手に入れて支配の道具にするちゅうところの扱い方やった。
M君は、情報を制しどうするんかちゅうところを具体的に描くべきであると云うとったんですわ。ワテは、それ自明の事のように考えとるので全く気にならんかった訳や。
ワテはM君に重厚な前作「スカイフォール」には及ばないもののええ出来やと主張した。
斯様に評価がM君と大きく相違したのは久し振りやったが、次の作品はどないつくるんやろうちゅう興味は彼と一致しとった。
なぜなら、ブロフェルド搭乗のヘリコプターがボンドにより撃ち落とされウェストミンスターブリッジに墜落し、ブロフェルドはボンドに殺せ云うんやが、殺し屋ちゅう自覚持った諜報員ボンドはそうせず上司Mに捕まえさせるんや・・・
しかもラスト、ボンドはアストンマーチンにマドレーヌ乗せ走り去るんや・・・
あれだけ惚れとったヴェスパーはどないなってん?