『レインツリーの国』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

『レインツリーの国』欠片

6時ちょっち過ぎに寒さで目覚めて起きた。

体温める為風呂に小一時間浸ったが、韓国の団体が告発したちゅう産経新聞前ソウル支局長の朴槿恵大統領誹謗告発への判決の事考えとった。その怪しげな団体は、大統領に誹謗された旨聞いたんやろか?結局昨日無罪判決が出たんやが、李ちゅう裁判長は、外務省から日韓関係を考慮して善処して欲しいと要請する文書が提出されていた事を明らかにした。それって、韓国には三権分立が無いのをアッピールしたんか?
朝食は昨夜スーパーで買うとった半額のヒレカツ・ビーフカレー。デザートはフィリピン産バナナ2本。
カーリン・クローグ&デキスター・ゴードンのアルバム「ブルース・アンド・バラード」をレコードで聴いた。

筋トレ30分した。

ラジオ「セッション2015」でクニ三上(ピアノ)、林正男(ベース)、横山和明(ドラムス)の演奏を聴いた。
昼食は西浅草「鍋茶屋」出掛け、また1000円のランチうな丼を食うたんやけど、今日の鰻はいつもと違いちょっち味落ちるもんやった。
野暮用があり電車で新宿へ。用事が早く終わったんで、TOHOシネマズ 新宿で『レインツリーの国』を選んで観たんやが、選択間違ってしもたと悔いつつ飯田橋迄歩いた。

チェーン居酒屋で燕軍の応援仲間6名との望年会へ行き合宿旅行の事を話したり盛り上がり、もう一軒神楽坂の居酒屋で飲んでフラフラ徒歩帰宅。
観たのは「007 スペクター」が先やけど、M君との議論の事もきっちり思い出さなあかんのに酔いで脳の働き鈍いんで、今日の外してしもた方をサクッと記しますわ。


「風俗店で寝泊まり 女性の貧困」ちゅうアエラ編集部のが今週水曜日だったかヤフー・トピックスに載っとった。
それはデリヘルにお勤めの38歳の女性の話なんやが、友人と思うとった輩に融通した数十万円の金返してくれんかった事もあり借金が膨らみ、勤めとったスーパーを辞めて今の職に16年居るんやけど、待機部屋が住まいになっとるんや。
吃驚したんやが、彼女に対するコメントに自業自得的な事云うとるのが多い。そりゃあ本人も年取る毎に需要が減るの分かっとるんやさかい待機時間に将来に備えやるべき事はあるやろが、ただ突き放しただけなコメントが多いが寂しいなあ。Why Japanese people?アングロサクソン的グローバリゼーション志向に染まった人が多くなっとるのと、まだまだ我が国には他人を自業自得と云える程余裕ある人が多いちゅう事でもあるが、薄ら寒さ感じたのワテだけやろか?
で、今日観た映画の監督は三宅喜重。
原作は、我が儘とか扱いが難しい作家やと云う声をよう聞いた有川浩のでした。
西内まりやが、要らぬ壁を自ら築いてウジウジ奥手になっとる娘役を演じとった。娘は聴覚障害あり、他人には補聴器が見えんよう髪で隠したりしとる。先般観た「エール!」に登場した家族とは大違いではあるんやけど、彼女の気持ちはよう分かる。
玉森裕太が、大阪出身の上から目線の嫌味な青年役やが、役者続けるなら頑張らなあかんね。
それはさて置き、映画の中身はユルユルで唐突で薄っぺらやった。所謂乙女漫画っぽく気恥ずかしかった。
青年が高校時代に大好きだった本の事を綴った「レインツリーの国」ちゅうブログの管理人に共感を抱くことから始まる恋物語でっけど、管理人の娘は感音性難聴で、って進んで行きますねん。
ところが、進むにつれ不愉快になってゆくのは、ふたりを含む登場人物達のキャラのせいですわ。
一見相手を思いやるふうな気持ちを見せびらかしとる青年が、その実は相手尊重せぬ自己中なんや。
そして、互いを理解するちゅうのはそういう事なの、と突っ込みたくなんねん。
ワテがもしあの娘の友人やったら、あないな青年と付き合うのは止めた方がええと助言しますわ。けど、あの娘は考え幼過ぎるさかい聞き入れぬやろ。
ご時世を反映させたかったんやろ、メールの交換で恋愛進むんですわ。
娘がハンディキャップ気にせず安住する場がネット空間でもあるんやけど、この空間は奥手を助長もする場でもある事に気を付けなならん。それにそこに留まり過ぎると自己を肥大化もさせる事に気を付けなならん。
人が奥手になるのは、気持ちの持ち方とコミュニケーション能力の問題だけではないんですわ。
ワテの友人知人にも突発性難聴となってまった方が何人も居る。彼等の聞こえない方の耳側では話さんようにしとるが、時たま忘れる事がある。
ハンディキャップは、見えるの見えないの人によってそれぞれで、考えようによっては顔のつくりかてハンディキャップや。
そやさかい、ハンディキャップ一々気に悩んではあかんちゅう事ですわ。
それより今、この国で気にせなあかんのは、通過儀礼を疎かにしとる事やと、この映画観て強く思うた。
そやさかい己の思いや考えに似た者しか認めない。その他の人間には両親や兄弟姉妹でも冷淡な態度貫くちゅう輩が増えとるんやなかろうか。
そうした連中程己の好き嫌いを頻繁に口にし、己の思いや考えを押し付けようとしよる。
主張する事は大事や。けど、抱えた鬱積した怒りや不満をその儘弱者に吐き出すだけではなあ。