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ジャズトランペット「トニー・フラッセラ」のレコード紹介です。
麻薬中毒により44歳で死亡!
わびさび感溢れる音、薬中・病的サウンド?
薬中チェット・ベーカー(tp)にも似たわびさび感!
①『トニー・フラッセラ』(55)
《Tony Fruscella/Tony Fruscella(tp)》
トニー・フラッセラ(tp)、アレン・イーガー(ts)、ダニー・バンク(bs)、ビル・トリグリア(p)、
ショーンシー・ウエルシュ(tb)、ビル・アンソニー(b)、ジュニア・ブラッドリー(ds)。
急にこんなジャズが聴きたくなる。
70年代~の元気盛り盛りラッパ野郎を続いて聴く。
何故か聴きたくなる、このワビサビ感が堪らない。
この感覚はチェット・ベーカー(tp)に似た。
だが、ベーカーのように線は細くない。
高域は押し殺し、中低域中心にメロディーを大事に吹く。
音の表面はザラザラ、息を殺して耳元で語るように。
朴とつと、音数少なく語り掛け、温かく・しなやかに。
「トランペットの詩人」と言われる。
だが、音数少ない「俳人」の方が正しいか。
ダラダラと吹かない、タンキングが効き、
「パッ、スパッ」と、歯切れ良く音を放つ。
このコンストラストが、豊かな音質をクローズアップする。
この男、薬中で44歳で死亡。
僅かの音源を残しただけ。
わびさびのベイカーも薬中で死亡。
わびさびの共通点が薬中なら、これは病的サウンド。
薬中マイルス・デイヴィス(tp)も、どっか似たフレーズだが。
「トランペットの詩人」といわれるわびさび感を堪能して下さい。