10年のキセキ(20) | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日4月28日は、過去ABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

■武漢ウイルス関連データ
●累計
・世界 感染確認者2,927,589人>死者205,463人
・日本 感染確認者13,385人>死者351人・退院2,905人・要入院11,311人>重症300人
●10万人当たり    
・世界 感染確認者37.95人>死者2.66人
・日本 感染確認者10.58>死者0.28人
出典:厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況について」(4月27日12:00現在)

2013年7月15日、BABYMETALと神バンドは、川崎CLUB CITTA’で行われたSUMMER CAMP 2013最終日のステージに立った。
SUMMER CAMPは、2000年~2006年まで、全国各地を巡回するラウド系のツアーフェスだったのだが、7年のインターバルのあと、2013年に川崎CLUB CITTA’とコラボして再開された。BABYMETALはその記念すべき再開第1回に出演したわけだ。
最終日のタイムテーブルは、13:00~Happy! Mari、13:35~BABYMETAL、14:25~S.M.N.、15:15~smorgas、16:05~FACT、16:55~GARLICBOYS、18:15~NO HITTER、19:05~HAWAIIAN6、19:55~10-FEET、20:45~STOMPIN‘ BIRDというラインナップ。BABYMETALの出番は2番目だった。
Kawaii Girl Japanほか、参加者によるライブレポートを参考に再現してみよう。
このイベントのビデオMCを務めたデーモン小暮閣下がスクリーンに大写しになり、「西暦でいうと1999年、魔暦でいうと元年、まさに聖飢魔IIと同じ年に生まれたメンバーがいるという、このイベントの最年少出演アーティスト、BABYMETAL!」と呼び込む。
実はこの瞬間のために、2週間前のLegend ”1999”の「紙芝居」では、聖飢魔Ⅱがフィーチャーされ、YUI&MOAが“マダム・アッソーの館”(=「蝋人形の館」)に拉致されるというストーリーが展開したのだが、それは後に述べる。
「BABYMETAL DEATH」の神秘的なSEが流れる中、神バンドが登場。この時のメンバーは、大村孝佳(下手G)、BOH(B)、青山秀樹(D)、Leda(上手G)。
SEが高まると、シンバルの4つ打ちから「♪ダダダダダダダン、ダダダダダダダン…」というイントロが始まり、BABYMETALが登場する。なお単独ライブ以外のフェスで、ブルータルな「BABYMETAL DEATH」がオープニング曲となったのはこの時が初めてである。
ラウド系バンドのファンである観客席は、「アイドル離れ」した爆音&超絶演奏に驚愕する。間奏部でYUIとMOAが頭をかきむしってジャンプを繰り返し、トランスフォームするシーンは、「キツネ様に召喚され、意識がなくなる」という「設定」が本物のメタルのカオスを表していることを証しする。フロアでは早くもサークルモッシュが発生したという。


続いて、「メギツネ」。
アイドルのメジャーデビュー2曲目としてはヘンテコリンな和風メタルは、神バンドの演奏あってこそ真価が発揮される。「ソレ!ソレ!ソレ!ソレソレソレソレ!」の掛け声に合わせて、観客はうねるようにジャンプする。
セトリは「いいね!」「Catch Me If You Can」と進み、「ヘドバンギャー!!」ではYUI&MOAが客席にCO2を噴射した。そしてフィニッシュは「イジメ、ダメ、ゼッタイ」。
ピアノのイントロで、客席の中にモーゼが紅海を真っ二つに分けたようなウォール・オブ・デスが形成される。
SU-の「♪あー」を合図に、YUI&MOAが全速力でステージを駆け抜け、客席は激しくぶつかり合うモッシュに突入。クラウドサーフも発生した。
Kawaii Girl Japanのライブレポートは、「満員の会場にはBABYMETAL初体験の来場者も多く、当初ステージを興味深くも冷静に見守っていた一部の観客も、ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では一緒になって“ダメジャンプ”をする観客も現れ、BABYMETALが新たなファン層へとアピールした瞬間であった。」と結んでいる。

2013年7月21日、BABYMETALと神バンドは、千歳空港から約1時間の岩見沢市・いわみざわ公園で行われたJoin Alive 2013のステージに立った。
いわみざわ公園は、広大な敷地に、北海道グリーンランド(遊園地)、スキー場、パークゴルフ場、博物館、バラ園、キャンプ場などの施設が点在するリゾートエリアで、Join Aliveは、野外音楽堂のあるキタオンエリアに2つ、遊園地のあるグリーンランドエリアに2つ、合計4つのステージがある本格的な野外音楽フェスである。
BABYMETALは7月7日のRock Beats Cancer FESで日比谷野音は経験していたが、Join Alive 2013は初めての大規模野外音楽フェスだった。
BABYMETALが出演したステージは、キタオンエリアにあるセカンドステージのFuture Flowerだった。
タイムテーブルは、10:00~バイザラウンド、11:45~福原美穂、13:15~Caravan、14:45~エミ・マイヤー、16:15 ~HEY-SMITH 、17:45~BABYMETAL、19:25~NAMBA69というラインナップ。BABYMETALは最終日セカンドステージのトリ前という好位置である。
セットリストは、「メギツネ」「いいね!」「ド・キ・ド・キ☆モーニング」「Catch Me If You Can」「ヘドバンギャー!!」「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の6曲。家族連れも多い客層を意識してか、「BABYMETAL DEATH」は省かれている。
この時の神バンドは、大村孝佳のトラにMI講師で、地獄カルテットの小林信一が入り、小林信一(下手G)、BOH(B)、青山秀樹(D)、Leda(上手G)というメンバー。
のどかな北海道の大自然の中で、白塗りの神バンドがズラリと並び、「♪きーつーねー、きーつーねー、わーたーしーはーメーギツネー」というSEから、キツネ面で顔を隠し、キモノ風のコスチュームで登場したBABYMETALは、「アイドル」を期待した家族連れには相当の違和感があったはずだ。
SUMMER CAMP 2013とは違って、客席は「じっと見守る」という態度だったらしい。


後にSU-METALは、「初めてのアウェーだった」と述懐しているが、神バンドのメンバーに「大人しく見えても客席にはちゃんと伝わっている」と言われ、フィニッシュの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」まで懸命にパフォーマンスし続けた。
すると、曲の始まりには客席の前の方しか「Xジャンプ」をしていなかったのに、それが徐々に後ろの方まで広がり、ラストでは最後尾の観客までキツネサインを掲げ、BABYMETALに大歓声を送ったという。
この経験は、ある意味BABYMETALの原点になった。
ステージはアーティストにとって戦いの場なのだ。どんなに「アウェー」のライブでも、臆することなく「最後にはキツネサインを掲げさせてみせる」という気概で臨めば、それが観客の心を揺り動かし、「大勝利!」を呼びこむ。身を以てそれを体験したことが、海外の大規模野外ロックフェスで数万人のメタルヘッズたちをノックアウトし、レディ・ガガ本人を踊り狂わせた原動力になった。
2013年8月10日。
BABYMETALは、いよいよ「天下一メタル武道会」サマーソニック2013幕張、去年ももクロを見たRainbow Stageに臨んだ。
(つづく)