第15話 「一人でサッカー部に立ったオレ」 | 夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

夢見てズレて転び続けたオレの黒歴史ノート

【連載】

なぁ、あの頃のオレ。
ちゃんとできへん人生の話

青春編 (64話完結済)
社会人編 現在執筆中

第1話はこちら
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555




なぁ、あの頃のオレ。

お前の一日はな、
今思い返しても働きすぎ小学生や。

◆ 働いて、走って、また走る日常

朝は新聞配達。
まだ太陽も寝ぼけてる時間にチャリ漕いで、
ポストに新聞突っ込んで、
「おはようございます!」より先に
「寒っ!!」が口から出る生活。

ほんで学校終わったら、
放課後は当然のようにサッカー。

家に帰ってきてもな、
“靴を脱ぐ”ちゃう。
靴を飛ばす。

玄関に着地するかどうかは運次第。
ランドセル?
床に放り投げ。

「ただいま!」より先に
「神社いってきまーーす!!」

……なぁオレ。
どんな家庭やねん。

もはや家は中継地点。
水分補給所。

神社に着いた瞬間、
靴下脱いで裸足。
境内入ったらスイッチON。

神社=ホームスタジアム。
賽銭箱=ゴール裏。

完全に、
サッカーが生活の中心やった。

◆ 避けて通れん「部活どれ問題」

そんなある日。
ついに来た。

「部活動、どれに入る?」問題。

クラス中がザワザワして、
「野球部入る?」
「バスケどうする?」
って話してるのに、

オレだけ心ここにあらず。

頭の中は、
夕方の神社。
裸足。
団子サッカー。

……おい、学校戻ってこい。

でも家帰った瞬間、
空気が変わる。

リビングに漂う、
野球部一択感。

兄貴は野球部。
オトンはテレビつけたら
巨人か阪神。

部屋の隅には、
なぜかバット3本。

誰が使うねん。
一家でフルメンバーか。

正直な話、
オレも思った。

「まぁ……野球部なんやろなぁ」

強い意志はない。
ただの流され体質。

◆ ひろちゃんの一言

そんな予定調和を
ぶち壊したんが、
ひろちゃんや。

一緒にアホなことして、
一緒にサッカーしてきた存在。

ある日、
ニヤッと笑って言うてきた。

「なぁ、一緒にサッカー部入ろうや!」

なぁオレ。
この一言、
心のど真ん中に直撃。

ストライクちゃう。
場外ホームラン。

「は!?そんなん決まりやん!!」

オトンの空気も、
野球の家系も、
全部ミジンコ以下。

「ひろちゃんと一緒にサッカーしたい」

それだけで、
入部届に名前書いた。

確認ゼロ。
勢い100%。

◆ まさかのすれ違い

翌日。
ウキウキで入部届提出。

休み時間、
ひろちゃんのとこへ全力ダッシュ。

「オレもサッカー部入ったで!!」

そしたらな。
ひろちゃん、
めちゃ爽やかな顔で言うた。

「オレ、野球部になってん」
「オカンが勝手に出してもうててん」

……ん?

なぁオレ。
今、世界止まったな。

胸の奥、スコーンって音したやろ。

しかもそのあと、
ひろちゃん、
何事もなかったように
プロレスごっこ再開。

切り替え早すぎやろ。

オレだけ、
一人取り残される。

誰のために
サッカー部入ったんやっけ。

◆ それでもボール蹴ったら

その日の夜。
布団の中で天井見つめて考える。

「オレ、なにしてんねやろ」

でもな、
次の日。

練習でボール蹴った瞬間、
胸の奥がズキューンって鳴った。

あぁ、
やっぱオレ、これ好きやわ。

誰がおるとか、
一緒やったとか、
もう関係なかった。

オレはオレで、
走りたかっただけや。

◆ ここからが、本番

こうしてオレは、
初めて
「自分で選んだ場所」に
一人で立つことになった。

心細かったけど、
同時に
ちょっと誇らしかった。

【一言まとめ】
すれ違ったけど、
オレはちゃんと自分で選んでた。

【次回】

次回、なぜか柔道着。


前回
▶第14話
「月500円で7年走り続けたオレ」
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次回
▶第16話
「サッカー部員のオレ、柔道着を着せられる」


はじめての方はこちら👇
【第1話】
「不器用オトンと顔色センサー全開の子ども時代」
https://note.com/regal_wren4369/n/n802c36a0d555


まとめて読む方はこちら👇
【青春編まとめ】
https://note.com/regal_wren4369/n/nc16f5879e57c?sub_rt=share_pw