
映画が終わった時、横にいた女性が拍手していた。
映画に対してだろうか?
ケン・ローチ監督に対してだろうか?

「オールド・オーク」
ケン・ローチ監督、90歳、最後の作品。
一貫して、労働者のための映画、弱者のための映画を撮り続けた。
自分が伝えたいこと、自分に出来ることを可能な限り具現化してきた。
今回は、シリア難民を受け入れたパブの物語。
溜まり場だったパブに難民が現れてから、不穏な空気が流れ始める。
問題はエスカレートし、彼らの溝は深まってゆく。
他者を受け入れることの難しさ、相容れない両者をどう和解させるのか、映画はどちらの言い分も掬い取る。
シリア難民は居場所すらないのだ。
ケン・ローチ監督の正に集大成。
徹底して底辺を描き、その手を最後まで緩めなかった監督に、自分も拍手を送りたい。




