
タクシー運転手を主人公にした映画は、数々ある。
マーティン・スコセッシの「タクシードライバー」やソン・ガンホ主演の「タクシー運転手~約束は海を越えて」、ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」等、優れた作品も多い。
日本映画にも、「月はどっちに出ている」や「ちょっと思い出しただけ」がある。
何せほとんど全編、タクシーの中だからだ。
登場人物も二人だけ。
タクシーは動き続けるが、室内にそれほどの展開はない。
二人の心の変化を堪能する100分間だ。
俳優として積極的ではなかったショーン・ペンが、脚本を読んで承諾した。
二人の演技に集中する贅沢な映画が実現したのである。
ダコタ・ジョンソン演じる客の心を開き、二人は少しずつ打ち解ける。
お互いの真実が明らかにされていく。
ショーン・ペンもしくはダコタ・ジョンソンのファンか?
映画的展開は皆無、なかなかハードルが高いのだ。