
緊縛強盗に特殊詐欺、政治家の裏金問題、繰り返される虚しい戦争、人間が1番恐ろしいことは誰もが知っている。
もしアメリカで内部戦争が起きたら。
「シビル・ウォー~アメリカ最後の日」

トランプの差別的発言を聞いていたら、トランプの狂信的な支持者の暴走を見ていたら、あり得なくない話である。
価値観の違いや宗教の違いで、簡単に戦争は起きる。
アメリカで、今すぐ起きたって不思議ではない。

戦場カメラマンの女性が主人公。
大統領への単独取材をするため、車で1379㎞を急ぐ。
目にするのは、悲惨な武力衝突。

戦争映画でもあり、アクション映画でもあり、ロードムービーの要素もある。
同じアメリカ人同士でも、戦場では言葉は通じない。
殺すか、殺されるか、だ。

キルスティン・ダンストが真っ直ぐでプロ意識の高いジャーナリストを熱演。
若手カメラマンを演じるのは、「プリシラ」でエルヴィス・プレスリーの妻を演じ、「エイリアン・ロムルス」のヒロインとして今飛ぶ鳥を落とす勢いのケイリー・スピーニー。
現実を直視した彼女の成長物語でもある。

アメリカファーストというより、自分ファースト。
これは日本も例外ではない。
日本でも分断が起きないとは、言い切れないだろう。

誰のために?何のために?
世の中は不条理だ。
人間が人間を憎み殺し合うなんて、馬鹿げている。