今、「エイリアン」は有りか無しか? | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


シリーズは続けば良いというものではない。
「ゴジラ Xコング~新たなる帝国」を観て、もうこれはいいやと思った。
「猿の惑星」も同様。


「エイリアン・ロムルス」も観ないつもりだった。
リドリー・スコットが頑張った「プロメテウス」と「エイリアン・コヴェナント」を経て、内容的には十分満足であったが、もう「エイリアン」はいいのでは、と思った。
これ以上何があるのか、と。


さて、 リドリー・スコットが製作に回った「エイリアン・ロムルス」である。
1979年製作の最初の「エイリアン」のその後の物語。
観ないつもりだったくらいだから、正直、それほど期待はしていなかった。


「エイリアン」の面白さは、単純にまず密室ホラーであること。
逃れられない恐怖。
密室劇「ドント・ブリーズ」で成功したフェデ・アルバレス監督が引き継いだのは、正解だろう。


今回のポイントは、やはりイアン・ホルムの登場だろうか?
最初の「エイリアン」に衝撃を受けた我々世代は、驚きと共に懐かしさを味わうはずだ。
イアン・ホルムは既に亡くなっているが、現代の技術によって甦った。


主演は、プレスリーの妻を演じた「プリシラ」も評価されたケイリー・スピーニー。
45年前の「エイリアン」でもシガニー・ウィーバーが大活躍し、この作品によりブレイクしたが、今回も活躍の中心は女性だ。
一見戦えなそうな頼りない彼女が、頭脳や勇気を武器に立ち向かう姿が美しい。


これでもかというくどいくらいの怒濤の展開。
惜しみないショッキング描写の炸裂。
どれもが相変わらずの「エイリアン」印、ノンストップだ。


では今後、「エイリアン」をまた観たいかというと、考えてしまうな。
他に新しい題材は、いくらでもあるだろう。
今さら「エイリアン」でなくとも、自分はそう思っているが、「エイリアン」に心を鷲掴みにされた経験から、きっと迷うに違いない。