映画に打ちのめされることが、時々ある。
滅多にあることではないが、事実存在する。
「あんのこと」も、そんな映画だった。
売春や麻薬に染まった21歳の女性。
刑事との出会いを機に、更生への道を歩み出して行くが…。
こんな女性がいたと言う。
生き直すために必死だった。
虐待する母親から離れ、自分の人生を取り戻す。
それを社会が邪魔し、コロナが襲った。
キックボクシングの仕事も急遽休んだ。
休めない一人体制の仕事だが、さすがにコロナでは。
あの時の彼女が喰らったコロナは、如何程のものだったろう?
絶望しても仕方なかったろう。
彼女だから出来た体現。
あんという女性に確かな命を与える。