ジェーンに電話を! | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


優れた女性映画が後を絶たない。
昨年公開された映画だと、「シー・セッド~その名を暴け」や「ウーマン・トーキング~私たちの選択」等。
黙って耐えていた女性達が立ち上がる、メッセージ性のある映画だ。


アメリカでは未だに女性を蔑視し、こういった動きを快く思わない者達がたくさんいると言う。
日本でも、取り上げられないだけで、そう思う男性達が数多くいるのだろう。
自分が勉強不足で無知なだけだ。


無知は恐ろしい。
「コール・ジェーン~女性たちの秘密の電話」は、1960年代に中絶が違法だった頃のアメリカの実話だ。
違法に中絶手術を行う実在の団体「ジェーン」を取り巻く女性達の物語。


主人公はごく普通の女性。
彼女がその団体を知ったことにより、もっと多くの苦しんでる女性を助けられないかと奮闘する。
演じるのはエリザベス・バンクス。


「ジェーン」の代表にシガニー・ウィーバー。
「エイリアン」で戦う女性を演じ、史上最強のスーパーヒロインだった彼女が、この役を演じる意味は大きい。
力ずくではなく、意思を持って世間に立ち向かう姿は頼もしく、格好いい。


初の長編作品となる女性監督、フィリス・ナジー。
如何に彼女達が困難を乗り越えたかを、シリアスに偏らずに演出する。
当時、「ジェーン」に救われた女性は12000人にもなると言う。


女性達には厳しい時代があった。
勇気ある女性達がそれを乗り越えて、今がある。
しかし、今も厳しい戦いを強いられている女性達がいることも事実だ。