大変だ、「ボーはおそれている」を観てしまった。
この映画をどう観たかで、自分が試されているような。
参った、何が正解だ?
オープニングから引き込まれたのは事実。
神経をやられ、社会を怖がっている主人公。
怒濤の展開だ。
母の怪死を知らされ、故郷に帰らなければならなくなる。
その旅路は奇想天外な冒険。
怖がりの彼は、母の元へ辿り着けるのか?
まずは、このお話について行けるかどうか?
途中で見失ってしまったら、挽回は出来ない。
ボーの目の前に起こる不可思議な出来事を、彼と一緒に楽しむしかない。
アリ・アスター監督は「ミッドサマー」も好きだったし、デビュー作「ヘレディタリー継承」から新作を楽しみにしている監督だった。
後味の悪い恐怖映像のインパクト、この人こそ新しいホラー映画を開拓してくれるに違いない。
大いなる期待を寄せていたのだ。
そこにこの長編3作目の「ボーはおそれている」の登場だ。
約3時間の長尺、迷宮に迷い込んだかのような体験。
自分は狐につままれたように、エンディングを迎えた。
分かるとか分からないとか、そんなのどうでもいいのかもしれない。
ボーと共に未知の世界に飲み込まれていく。
そこに身を委ねるだけでいい。
次の4作目も、アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスの共作だ。
また、とんでもないものを突き付けてくるかも。
頭と心をまっさらにして、そう、もう覚悟は出来てる。