アメリカ映画にスコセッシあり | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン


今週の早稲田松竹は、マーティン・スコセッシ特集。
現在のアメリカ映画を代表する、誰もが知るベテラン監督だ。
「グッドフェローズ」と「エイジ・オブ・イノセンス~汚れなき情事」を鑑賞。


彼自身がシチリア系イタリア移民の生まれのため、裏社会を描いた作品が多い。
間近でその目で見たからこそ語れるリアル。
特に初期の「タクシードライバー」や「レイジング・ブル」は、ファンも多いだろう。
皆さんにとっての最高傑作は?


自分は、やはり「タクシードライバー」。
あの衝撃を超えるものはない。
背筋も凍る素晴らしい作品だった。


「グッドフェローズ」も、激しいバイオレンスに彩られた、スコセッシの代表作の一つだろう。
ジョー・ペシの怪演は、ロバート・デ・ニーロも霞む程だ。
「エイジ・オブ・イノセンス」は、スコセッシの中では異色作。


ダニエル・デイ・ルイスが、二人の女性の間で揺れ動く繊細な演技を見せる。
観直しても尚、何故スコセッシがこれを映画化したのか分からない。
優れた作品であることに疑いはないが。


長い期間、アメリカの暗部を鋭く突いてきたスコセッシ。
アメリカ人が手放しで喜べないような、ハリウッド映画とは一線を画す作品ばかり。
今回の特集で、スコセッシの歴史の重みを改めて感じた。