懐かしドラマ 「白い滑走路」 | ゆうべ見た映画

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そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 

 

田宮二郎さん主演の 『白い滑走路』

 

1974年4月~9月まで 

TBS系列で 放映されていたドラマで

毎週30%の 高視聴率をあげていました。

 

まず、超簡単に あらすじをご紹介すると

 

日航のパイロット・杉山重夫 (田宮二郎)

 

冒頭 アメリカの モーゼスレイクで 

ボーイング747のパイロットに 昇格する為の

訓練を受ける 杉山重夫。

 

しかし無事、試験に合格し 帰国すると

妻の綾子が 失踪していた。

 

苦悩し、仕事の合間に 必死に綾子を捜す重夫。

 

その重夫に 想いを寄せる ふたりの女性。

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スチュワーデスの 折井薫 (松坂慶子)

 

と、言っても

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重夫には まったく相手にされてない。

 

そしてもうひとり

 

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夫が山で遭難し 今はひとり身の上条里子 (山本陽子)

 

里子の夫 (岩下浩)は かつて重夫の親友であり

同じ日本航空の パイロットだった。

 

そして 里子の父 (高松英郎)も 

ベテラン・パイロットであり 重夫の上司である。

          ↓

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他に 

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割烹の主人である 薫の父 (松村達雄) 

板前の洋一 (河原崎健三) 

 

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薫の祖母 (浦辺粂子)

 

などなど・・・のレギュラー陣。

 

そして 特筆すべきは

田宮さんの 失踪した妻・綾子なのですが

これが ドラマの半分に来ても、登場しない。

 

田宮さんは 綾子、綾子と 夢中で探し回り

周りの人間も 綾子さんが、あの綾子さんが・・・と

盛んに噂に上る

 

名門の出であり 美人で 奔放で ピアニストであり

田宮さんをノイローゼにまで 追い込む女性である。

 

どなたなのでしょう。

これはかなりの大物でないと 許せませんわ

と、ひとり勝手にムラムラする ジャスミンでしたが 

 

 

遂に登場!

 

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綾子 (浅丘ルリ子)

 

ル、ルリ子様!

ハイ、納得でございます。

 

で、ストーリーとしては こういういろいろな人たち

また、ゲストの人たちによって

すれ違いやら 誤解やらの末 めでたく完結します。

 

あらすじにもなってない 雑な説明ですみませんが

それより ぜひ、ご紹介したかったのは

 

いかにこのドラマが いろいろな点で 優れているかと感じたところ。

 

まず本作は 日本航空の全面的な協力を 得ている為

冒頭の 田宮さんのモーゼスレイクでの訓練も

実際、現地で 本物の747を使って タッチアンドゴー訓練をやっており

 

客室乗務員、操縦教官、航空機関士などは

日本航空の社員が エキストラとして 大勢、参加している。

 

そして操縦室内・コックピットのシーンが とても多いのだけど

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ここでのやりとりも すべて実際の航空用語を使用していて

このシーンが とっても興味深くて 面白いんですよ。

 

「Flap two zero」・・フラップを20度まで下げろ

「Gear down」・・降着装置を下げろ、

「Roger」・・了解 などなど・・・。

 

特に「Roger・ラジャー」は 頻繁に使われるので 

私もすっかりハマって 今、ウチで連発している (どうでもいい)

 

管制塔とのやりとりも 現実の運航に即したもので

こういうところが 非常に臨場感があるのです。

 

また当時の 747のラウンジや 貨物機の製造シーンもあり

1970代の記録映像としても 貴重なものだそうで

 

実際、このドラマを見たことが きっかけで

操縦士になった という人もいるそうです。

 

更に 非常に海外ロケが多い。

香港、サンフランシスコ、パリ、ロンドン、ハワイ・・

終盤の何話ぶんは 舞台がほとんどカナダで、贅沢な作品。

 

当時、こういう まったく手抜きの無いドラマを

脚本・ジェームス・三木さんほか、9名

監督・中村登、前田陽一、番匠義彰さん 他によって創られていたのだ。

 

          飛行機

 

今のドラマは 人気俳優ばかり使うので 長期に拘束できず

ひとつのドラマは 1クール(3か月)どころか

10回、8回終了も多いそうで

 

また、聞くところによると 今の視聴者は 飽きが早く 

ヤマ場に行く前に 視聴率がどんどん 落ちて行くそうなのです。

 

この『白い滑走路』は 2クール(半年)続きました。

 

これほどの 努力とお金と手間と 

情熱をかけたドラマが 

毎週、放送されていたんだなあと 改めて思いました。

 

 

そして、田宮二郎さん。 

 

英語もフランス語も 堪能で

外国人に混ざっても 体格的にも見劣りしない

カッコ良かったです!

 

          

 

 

 

 

 

 

 

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