愛と宿命の泉 (1986) 仏 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 


クロード・ベリ監督  カラー  225分
 

 

二度目の観賞でしたが とっても面白いです。
第1部、第2部の 2部構成で4時間近く。
でもまったく、長さを感じさせない。


毎度すみません、大まかなあらすじとしては
第1部は ほぼ完全ネタばれです。


第1部 「フロット家のジャン」

1920年・南仏 プロヴァンス地方の農村。
兵役を終えて帰って来た ウゴランは
叔父のパペの 近くに住居を決め
念願のカーネーション栽培を始める。



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ウゴラン (ダニエル・オートゥイユ)

 

 

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パペ(イヴ・モンタン)


パペは土地の有力者で金持ちだが 独身なので
たったひとりの後継者である 甥のウゴランを
実の息子のように 可愛がっている。

しかしここは 雨の少ない乾燥地域であり   
豊富な水を必要とする カーネーション栽培には 
隣接するマリウスの 土地にある泉が必要で

その土地を売って貰うべく 相談に行ったパペは
マリウスの拒絶に合い 口論の末、殴り殺してしまうが 
これはうまい具合に 事故死ということで片付いた。


その後、その土地はマリウスの 妹の息子・ジャンが継ぎ
妻と幼い娘を連れて 都会からやって来た。


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都会人のジャンが この農村地で暮らす訳がないと
パペとウゴランは 例の泉のある土地を 
安く買い取る 算段でいたが 
なんとジャンはここで 新方式の農業を始めるという。

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ジャン(ジェラール・ドパルデュー)



この土地をどうしても手に入れたい パペとウゴランは
ジャンの農業失敗をもくろみ
泉の湧き口に栓をし、セメントを流し、隠してしまう。


何も知らないジャンは 遠く離れた水源まで 

妻と娘に手伝わせ 何往復もして水を運んで 

来なければならなかった。

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やがて 日照りの夏が来た。
連日、炎天下の険しい山道を
ジャンと、妻と、娘と、ロバが 喘ぎ喘ぎ水を運ぶ。


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パペは、ジャンが根をあげて 都会に帰るとき
安く土地を売らせようと 出来るだけ彼に親切にして
友達を装えと ウゴランをけしかけ

裏では 本で学んだ農業など 上手くいくものかと
馬鹿にして、大笑いをしていた。


雨は幾日たっても 降らなかった。
過酷な干ばつに苦しみ 追い詰められたジャンは
占い棒で探し当てた井戸に ダイナマイトを仕掛け
 

そして

岩盤の破片を頭に受け 命を落とした。


ジャンの葬儀の後、ジャンの妻から
土地を買い取った パペとウゴランは
早速、隠してあった 泉のセメントを取り除き
沸き上がる水の中で ふたりは抱き合って狂喜する。


    

 


しかしその一部始終を ジャンの幼い娘・マノンが
溢れる涙と憎しみの眼で 見ていたのだ。


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ここで、第1部が終わります。
ね、面白そうでしょ。


第2部は「泉のマノン」


十年後。 
美しく成長した マノン。


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マノン (エマニュエル・ベアール)

美しい自然の その地面の下で 
ひっそりと流れ続けていた 泉のように 
過去から脈々と繋がっていた 人の血すじが表に現れます。

物語に使われた 哀しい旋律の曲は
ヴェルディの歌劇 『運命の力』


この土地に来たばかりの 
幸せだった頃のジャンが ハーモニカを奏で
元オペラ歌手だった 妻が歌いました。


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妻の役は エリザベス・ドパルデュー
ジェラールさんの実際の奥様。


そして
ラストでは 衝撃の真実が判明
パペの流す 懺悔の涙です。

 

 

 

しかしどうして こうも写真が下手なのだろう。

綺麗な画像は お借りしてきたものです。