~ちょい前のアニメだけど『RIDEBACK/ライドバック』が超絶カッケぇー!~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 「お久しぶりのアニメ一色ブログでございます(力入るわぁ~)」

今回ご紹介するのはカサハラテツロー氏による漫画を原作とした作品『ライドバック』でございます。‘月刊IKKI(現在は休刊中)’に2003年1月から2009年1月まで連載され、2009年1月よりアニメ放送が開始、同年の3月まで放送されました。…1クール・12話でコンパクトにまとめられているところが結構お手軽視聴回数だと思います。

…と言うことで、まずはこのアニメの世界観なのですが……これが結構無理があり、特に現在の世界(2003年当時)が国連により主導されているという定義に基づき、その国連主導の統治体制をGGP(世界統治構想)と呼ばれる反組織が戦争などの武力行使をもって解体・再構築し、新秩序による世界統治がなされているという設定なのです。

僕にはこの設定・この世界観があまりにも現実とかけ離れているため最初このアニメを見続けるのは無理かも…と思ったのですが4話目まで見たところで、作者が意図する部分は恐らくどのような統治機構に変わっても反体制は必ず生まれ出ると言うこと、そしてそれは現在のリアルな世界情勢とも合致していると言うこと、…さらにそんな社会を背景に学生(若者)たちは何を目指し、何を求めるのかといったことを描こうとしていることに気付き、これは思ったより面白いぞ…と感じ最後まで見ちゃった次第です。

またこのアニメのタイトルにもなっている‘RIDEBACK/ライドバック:乗用脚式自動二輪車両(三次元的動きを可能にした二輪車)’のメカニックな表現と動きが超絶カッケぇー!なことと、そのマシーンを操る主人公が天才的なバレリーナ少女というギャップにも魅力を感じました(…そんな前置きを踏まえて大まかな粗筋を書いちゃいます)。

【粗筋ぃ~】
国連の解体、そして東京では大震災を経た2020年(アニメでは2025年でした)の日本GGP(世界統治構想)による社会統制の下、学生達による反政府運動が高まりを見せはじめていました。そんな学生運動の拠点の1つでもある武蔵野文芸大学に一人の少女が入学してきます。彼女の名前は尾形琳(おがた りん)、母は世界的なバレリーナであり彼女もまた母親同様、類い稀なるバレエの才能を有していました。しかし舞台での怪我が原因でバレエから放れ(主役の舞台で演技中に靭帯断裂になり途中降板)目標もないまま大学に入学したのです。

ある日、そんな彼女が雨宿りした大学構内のライドバック部・部室倉庫で偶然にもメンテナンスが終了したRIDEBACK・FUEGO(ライドバック・フェーゴ)に出会います。部員の1人:菱田春樹(ひしだ はるき)に必要に進められついつい試乗してしまう琳。…ところがこのライドバックマシーン・フェーゴはライドバックレースの全日本チャンピオンで、この部の部長でもある片岡珠代(かたおか たまよ)にも乗りこなせないほどクセのあるマシーンだったのです

そんな特別なマシーンに試乗させられた琳だったのですが…なんと!初乗車でフェーゴを乗りこなしてしまうのです。彼女の天才的な運動神経と反応速度、そしてバレリーナとしての肢体の柔軟さがフェーゴのクセのあるチューンナップをコントロールしてしまったのです。この事実はライドバック部・部長の珠代の心にも火を付け、ライドバック部の部員として琳を迎え(半強制的に入部させられる?)鍛えるのでした。

…やがてレースなども経験した尾形琳は、ある日メーカーへのマシンメンテナンスに向かう最中‘BMA/ブマ(国境なき軍事同盟)’と呼ばれる組織のテロに遭遇します。テロリスト達は都心にあるショッピングモールを急襲、多くの一般人を人質に日本政府とGGPに対し政治的要求を突き付けるのでした。そんなBMAの人質の中に琳の幼馴染・上村しょう子の姿も……携帯でしょう子の危急を知った琳は菱田たちライドバック部・部員の静止も聞かずファーゴを駆って、しょう子の救出に向うのでした。

テロリストの攻撃をかわしGGPの対テロ包囲網も突破した琳は、何とかしょう子を救い出すのですが…しかしそんな琳達をGGPの治安部隊は逃げ出したテロリストと誤認し執拗に追い回すのでした。そしてついには治安部隊に包囲されてしまう琳としょう子…「もはや、これまで!」と思われたその瞬間、なんとBMAの兵士:キーファが二人の窮地を救うのでした…その後BMAによるテロ事件が一応の収束を向かえた頃なんと琳はGGPと警察に指名手配されることとなります。しかしそんな状況下、皮肉にも琳は自分をテロリストと誤認させたBMAにかくまわれることとなるのです。そこで琳は自分を救ってくれたキーファと再会し、いつしか心を通わせていくのでした。

…やがてキーファとBMAの部隊は新たな作戦を開始します。作戦内容はGGP・日本治安維持部隊司令官:ロマノフ・カレンバーグの排除(殺害)および治安部隊の殲滅でした。ロマノフは元々はキーファと共に旧体制を打倒する戦いに共に身を置く仲間でしたが、キーファたちを囮に敵の殲滅戦を実施し、彼らを見殺しに勝利を治め今の地位を得たという経緯があったのです。キーファロマノフGGP(世界統治構想)BMA(国境なき軍事同盟)、……そしてRIDEBACK・FUEGOを操りキーファたちと行動を共にする、物語の結末はいかに?。

…という感じで最終話前で粗筋を止めましたぁ~。はてさて、この後どのようにお話しは収束するのか?、続きはバンダイチャンネルdocomod動画で…(有料だけど、どちらも安い料金でいろいろ観れて超お得ですぜー)。

…最後に締めとして、このアニメは現実とは違う世界観で構築されていますが本質は限りなくリアルに近いと思います。戦争・紛争・テロ・体制・反体制・科学の正と負などなど…提示されている問題は僕たちの生きる世界そのものであり、その中に在って若者たちがどう考え、どう行動するのか……。


…そして、そんな時代の代弁者として全く異質な2つの存在、乗用脚式自動二輪車両・RIDEBACK-FUEGO(無機体)天才的バレリーナ・尾形琳(有機体)による主役ペアを創造した作者:カサハラテツロー氏の設定は、全く以て絶妙だとしか言いようがありません。