~文科省って………~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 「なんだ、これっ?」、と言う調査が文科省から発表されてました。

学校の存在意義とは言わずと知れた学問習得の場であることと、地域と連帯して子供たちの健全な成長を促すための指導に当たるということでしょうか(当たり前ちゃ~当たり前のことなんですけどね…
)。

本日、ネットニュースを閲覧していたところ授業以外の業務負担が何ら軽減、もしくは解決されていないとのアンケート報告が開示されていました。…私も28年ほど教育現場で教鞭を取っていたのですが、その間に授業以外の様々な業務が割り込み苦労したことは憶えています。

ところで文科省が行った調査とは……昨年の11月に全国の公立小中学校から選定(どういった基準で選んだのやら…)した451校・9848人の教職員を対象に授業等における直接的な生徒指導41業務と苦情処理など間接的業務(そーなん?)としてカテゴライズした31業務についての教職員の負担の実態把握でした。

…その結果、教頭・校長の多くは国や教育委員会からの調査等への回答が最も負担と感じ(9割)、また一般の教職員の7割からは保護者への対応、地域からの要望、苦情処理などが負担という解答がなされていました。

私は私立校で教員勤務をしていたのですが、公立の一般教員が負担と感じている保護者へのケアや地域との連帯、苦情処理が負担だと思ったことは一度もなく、むしろ学校の活性化やその存在意義を高める上で学生たちの保護者や地域との繋がり、意見交換および情報の共有は学校全体の発展と、学生の学習向上によい影響や結果をもたらすものと捉えていました。それゆえこれらの業務も授業などの延長線上に存在するものだと考え、文科省の言う間接的業務としてのカテゴライズはしていませんでしたし、それらの仕事(業務)を負担だとか大変だとか感じたことはありませんでした(…たまに、あぁ~しんどぉ~
と思うことはあったけど………)。

さらに調査結果ではクラブ顧問や、いじめ・不登校に対する指導も間接的業務としてカテゴライズされ、これらの業務に対しても5割強の教員が負担と答えています。…そうすると私などには一体全体、何を教育し、何を指導するのが学校なのかという根本的疑問が浮かんでくるのです。

まぁ~問う方も問う方ですが、答える方も答える方だと読んでいて馬鹿馬鹿しくなってきます…しかし1つだけ現実問題として絶対的に変革しなければならないことがそこから見えてはきます。それは何かと言うと1人の教員が相手にする生徒数が多過ぎるということです

私なども散々それで苦労しましたが、とにかく1クラスの生徒数が教員1人の許容範囲を越えているのは事実です。これは人間学や心理学・生理学の面からも確かなことなのですが、1人の教員が適切に学習指導できる人数の限界は15~20人までということなのです。そしてこの人数が個々の生徒の学習進度を十分に把握し的確にアドバイスすることができる人数なのだそうです。…また生徒の個性や性格を見極めるためにも重要な人数であり、この環境がクラス運営を豊かで実りあるものにする理想なのです。

私が教員時代はひどい時には51人も1クラスに詰め込まれ、正直全体を把握することが相当困難でした(…でも把握しないとアカンので何とか、かんとかやってました……
)。

文科省は教員の負担と言う{お題目}で現場の実態調査を行っている訳ですが、こんな調査は何度したところで根本的な学校教育の改善にはなりません。本気で教員の負担や教育の向上を目指すのならば、現在も続いているクラス人数を現状の半分にすべきでしょう。だいたい人間の認識能力を無視した前時代的教育感でまともな、そして一定の学習レベルや高い品性(モラルやマナー)を身に付けた生徒を育成できると思っていることが間の抜けた話しなのです。

……昔は40~50人で1クラスが当たり前でしたが、それはまだまだ戦前・戦中の精神主義が教員(大人)や生徒(子供)にあり、人数が多くても生徒達の協力や、その精神性で授業・生活指導がある程度回っていたのです。しかし今の日本にそれを求めるのは無理な話しであり、生徒や生徒の親もしかり、今時の教員が何を思考して教職に就いているのかという人生観も考慮すれば、もう1クラスの人数を縮小することでしか学習能力の向上や生徒指導の円滑な運営を行うことはできないと思うのです。

{いじめ}・{不登校}・{保護者との意思疎通}・(地域との連帯}など、対処に苦慮している教員が多く存在する中、最も有効な手段とし少人数制クラス(上限20人まで)を実施すれば、間接的と考えられている業務も恐らく負担とならないでしょうし、いじめや不登校といった慢性化している重要課題の解決にも多くの時間と労力を割くことが可能となるでしょう(…それでもダメな教師はこれらの職種が向いてないのでしょうから生徒達のためを思い、スッパリ・ハッキリ辞めましょー
)。

…と言う訳で、今回は昔の自分も振り返りながら文科省の「何の解決にもならんぞー」と言う教員の教育業務に於ける実態調査について論ってみましたぁ~