~SF映画の開拓者・その(1)~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

自炊・電子書籍化応援ブログ

自炊や電子書籍化を応援するブログです。

 毎度お馴染み不定期ブログになり下がっちまいましたJSSのブログ更新でございますぅ~
(ブログを更新するのが精一杯でペタいいね!も出来なくて本当にすみません……それでも読んで下さる方!、ありがとうございます~

今回は映画大好き!(特にSF映画ね)人間の観点から、SF映画の巨匠、父、開拓者とも言える偉大なクリエーターの1人、ジョージ・パル氏にスポットを当ててみたいと思います。

…1908年、ハンガリーに生を受けたジョージ・パルは1928年にブタペストの芸術アカデミーを卒業し、31年までブタペストで映画制作に従事します。そして31年の結婚を期にベルリンでトリックフィルムスタジオを設立、この時にパペトーン(人形などを使ったストップモーション撮影の技術)で特許を取得します。その後はプラハやパリなどに活動拠点を移しながら広告映画の受注・制作を請け負います。
…1940年、ナチスのヨーロッパでの台頭を嫌悪しアメリカに渡った彼は友人の助けで合衆国国籍を取得します。アメリカ国籍を得た彼はそこでアニメーターとしてパペトーンを使った作品を制作し、その技術で1944年にはアカデミー賞・特別賞を受賞します。
…40年代、アニメ制作で過ごした彼は50年代を迎え実写作品の制作にスイッチします。
この50~60年代に制作された彼の作品群は次の通りです。

☆偉大なルパート(1950年:制作)
☆月世界旅行(1950年:制作)
☆地球最後の日(1951年:制作)
☆宇宙戦争(1953年作:制作、ただしバイロン・ハスキン監督作品)
☆魔術の恋(1953年:制作)
☆黒い絨毯(1954年:制作、ただしバイロン・ハスキン監督作品)
☆宇宙征服(1955年:制作、ただしバイロン・ハスキン監督作品)
☆親指トム(1958年:制作)
☆タイム・マシン~80万年後の世界へ~(1960年:制作、監督)
☆謎の大陸アトランティス(1961年:制作、監督)
☆不思議な世界の物語(1962年:制作、監督)
☆ラオ博士の7つの顔(1964年:制作、監督)
☆ザ・パワー(1968年:制作、ただしバイロン・ハスキン監督作品)

このように彼:ジョージ・パルの活躍期はおよそこの20年間に集約されています。

1975年彼はドクサベージの大冒険(遺作)を制作・発表しますが作品は不評に終わり、次回作の準備途中の1980年:心臓発作によりこの世を去ります。
彼が精力的にSF作品を発表していた50年代から60年代前半はSF作品は得てしてB級映画としての扱いを受けていました。しかし彼が夢やロマン、ファンタジーというものを具現化し映像として発信し続けたことが名作2001年・宇宙の旅(1968年)猿の惑星(1968年)を生み出す土壌となり、その後ルーカスやスピルバーグが制作したスターウォーズ(1977年)、未知との遭遇(1977年)によりSF映画がB級映画ではない証しとなっていくのです。……結果論ですが、ジョージ・パルというSF映画の先駆者がいたことで今日ではSF作品がイロモノで見られることもなく、また多くのSF大作と呼ばれる映画作品が作られるようになったのです。

ジョージ・パルの映画は少年から青年へと成長する過程で、僕などには多くの夢やロマンを与えてくれました(おかげでエラい夢想家になっちまったぁ~
)。
…彼の作品はハッピー・エンドじゃないモノも多くありますが、それでも彼は偉大な表現者だったことは確かです

ジョージ・パル
彼の存在なくして現在のハリウッドSF映画界の盛況はないと言えるでしょう