~強引な友達~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 以前(と言っても相当昔のこと)、学校に勤めていた時のこと。
職場の同僚にとても‘強引‘な男がいました。

彼は国語の教師で、当初は美術教師だった僕との接点もなく、また職員室の並びも結構離れていたので、ほとんど会話することもありませんでした。…ところが、何がきっかけだったかよく思い出せませんが、ある時を境に大変仲がよくなり、よく飲みに行ったり遊びに行ったりするようになりました。

そんなある日の土曜の午後(当時は土曜の午前中まで授業が行われていた)、彼が「今日、牛タンを食べに行かないかぁ~?」と僕に声をかけてきました。ちょうど給料も出たばかりだったし、週末の予定も別段なかったので「うん、いいよ」と二つ返事で答えたのですが………

彼は早速、車を回し僕を呼びに来ました。
「えっ?、今から行くの??」
僕はてっきり晩ご飯に牛タン(焼き肉)を食べるのものだと思っていたのですが、どうやら昼ご飯に食べるつもりなのかと、とにかく彼の車に乗車し学校を後にしました。

車内で僕は彼に「どの辺にあるお店なのかなぁ~?」と問いましたが、彼は「まぁ、ちょっと遠いけど味はバツグンなんだよー」としか答えませんでした。僕としては少しぐらい遠くても美味しい牛タンが食べれるのであればとそれ以上は聞き返さなかったのですが……
そうこうしているうちに車は吹田のジャンクションを通過、あれよあれよと名神高速を一路東へ!

この時になって僕は「あれ?あれぇ~?」と思い、再度彼に「どの辺にあるのかなぁ~」と問い質してみました。
しかし相変わらず帰ってくる答えは「ちょっと遠いけど、とにかく絶品なんだよ~」と言うばかり。
そのうち高速の表示板に{米原まであと2Km}なんてものが見えたもんだから僕は驚いて、「ど、ど、どの辺なのかなぁ~」とまたまた質問。
それでもやっぱり帰ってくる彼の答えは「ちょっと遠いけど、極上の牛タンだから!」と………。

そのうち、日が傾きはじめ高速を降りる時には一宮ジャンクション!、さらに国道を走り続け名古屋市内に入った時には完全に夕刻の時間をむかえていました。
そして市内にある結構一流どころのホテル(あまりの出来事に名前は憶えていません)に車を止め、チェック・イン!!。

「ええぇぇぇ~~~!」…名古屋で泊まりで牛タン!?
そして彼は誇らしげに絶品で極上の牛タンの店へと足を進めるのでした。
確かに牛タンはお値打ちな味でしたし、その他の焼き肉類も文句なしの美味しさでした。
結局、牛タンで1人2万近く払い、その後もホテルのバー・ラウンジで呑んだくれ、次の日チェック・アウトする時には1人2万5千ほど払い、たった一晩で4万以上のお会計(記念日じゃあるまいし………)。

そんなこんなで美味しいものは食べれたけど、とんでもない散財をするハメになったというお話しでした。
(教訓:知ってる人でもむやみについていってはいけないぞ…っと!)

後日談ですが、前回の{人は時として言ったことと真逆の行動を見せる}で登場した英語教師:M君は、「美味しいコーヒーを入れる店があるんだよぉ~」と言われ、のこのこと彼についていき岡山県でコーヒーを飲むハメになったことを補足しておきます!