~銀河英雄伝説はハマるよ!~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 もう幾度観返したことか… ‥ 
 もう幾度読み返したことか…… … ‥
 もう幾度聴き返したことか……… …… … ‥
田中芳樹
氏原作のJapanese Space Operaの傑作・【銀河英雄伝説/通称:銀英伝】を………

いやぁ~気取った書き出しで始めちゃいましたが、今回は僕が最もよく読み・よく鑑賞し・よく聴いてる銀河英雄伝説について書きたいと思います。

銀河英雄伝説田中芳樹さんの作品をあまりご存じない方でも耳にしたことがあるのでは?…と思うほどの大ロングセラーSF小説です。
1982年に第1巻が刊行され、1987年までに本編全10巻、また本編執筆に平行して1984年から1989年までに外伝5巻(あと1冊刊行予定)が刊行されています。
またこの銀英伝は1988年に日本SF界の名誉ある賞:星雲賞にも輝いています。

ストーリーの概略はと言えば…
人類が銀河系に進出した遠い未来、紆余曲折を経て二つの巨大星間国家と一つの惑星自治国家が銀河系内の勢力図を構成していました
巨大星間国家の一方は銀河帝国と呼び、王を頂点とした特権階級による統治が行われていました。
そしてもう一方の星間国家は共和政民主主義に基づく理念により運営された自由惑星同盟と呼ばれていました。
そこに加えて両星間国家に挟まれた第三の勢力として小規模ながらフェザーン自治領という経済運営に特化した惑星国家も存在していました。

…物語は銀河帝国に登場する若き天才・ラインハルト自由惑星同盟に現われた英才・ヤンウェンリーの戦場での対決より始まります。
しかしこの物語の本当の面白さは2人を中心とした軍事対決のみにあらず、この2人を取り巻く政治・経済・宗教といった諸問題が宇宙というフィールドを通して展開されているところです。
著者の田中芳樹氏はヨーロッパやアジア史に大変精通しているようで実際の人類史での出来事や歴史上の人物名などを借り、物語を組み立てているようです。

それゆえ歴史好きの人には「…おやっ?」と思われる場面や名称・名前などが続々と登場し楽しさ倍増のポイントとなっています。
さらに先ほども書きましたが政治や経済・宗教などが、ある程度矛盾なくこの物語の世界を動かし、それに伴なった形で軍事行動(戦略・戦術)が描かれている為、SFというスタイルにも関わらず歴史モノに接しているような錯覚を覚える小説でもあります。

銀河英雄伝説はアニメとしても原作本全10巻分および外伝5巻分を全て完全映像化していますし、こちらのクオリティーも半端ありません。
しかもアニメ音楽では制作当時としては大変珍しくクラシックを多様し、さらに僕ら世代には馴染み深い
小椋佳さんのエンディング曲起用という心憎いまでの演出がなされているという素晴らしさ!。
…冒頭でも触れましたが、とにもかくにも
原作にハマり、アニメに魅了され、音楽に心酔するという、僕にとってはとんでもない作品なのです。

しかしながら1つ、とても大切なことを書き忘れるところでした

アメリカの偉大な世界的SF作家(生化学者でもあった)・故:アイザック・アシモフ氏が田中氏よりも30年以上前にファウンデーションシリーズ・銀河帝国興亡史という作品で宇宙を舞台に政治・経済・宗教などを絡ませた大叙事詩的SF作品を発表しているのです……
(こちらを先に読んでいた僕としては多少なりとも複雑な心境で銀英伝を語ってはいるのです………)。

着想点や大筋における構想は二番煎じと言っちゃあ~、二番煎じなんですけどねぇ
しかし、それでも日本におけるSF小説の浸透に多大な功績があると思いますし、日本人の日本人による、日本人のためのスペースオペラの普及に努めた点でも高く評価はできると思います。

とにもかくにも【銀河英雄伝説】は一読・一見・一聴の価値有りだと思います