古事記「天(あめ)の岩屋戸2」 | 誇りが育つ日本の歴史

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日本では自殺者が増え続けています。
自虐史観を押し付けられ、日本の建国の歴史が書かれている神話を、教わらない事が、その主な原因です。
少しでもそのような精神的な貧乏状態を改善していきたいです。

古事記 神代の巻より。
「天(あめ)の岩屋戸 2」

すずや太鼓を持った神様たちが岩屋の前に陣取りました。お神楽の舞の上手な”天のウズメ”様も、出てきました。

天児屋命(あまのこやねのみこと)が、岩屋の前に柏手を打って
「かけまくも、かしこき アマテラスオオミカミの おおまえに かしこみ かしこみ もうす」

と祝詞(のりと)を読み上げ創り主、ご先祖の神様に天照大神様が姿を顕してくださいますように祈りました。

周りの神様方は声を張り上げて歌いだしました。

「天照大神様は、日の神様。いっときも陰ることなく、世界を照らす。闇は消えて良いことばかり。嬉し、楽し、わっはっは」

天宇受売神(アメノウズメの神)は、笹の枝を振りながら、たらいの上にたちました。トントン、と足を踏みならして、踊りだしました。
ウズメ様は着物の裾をひらひらさせて、手拍子をとり、笹をふりタライのそこを踏みとどろかせて、踊りました。

あまり夢中で、踊りましたから、着物がずり落ちそうになりなりました。それでも、辞めずに踊りました。

周りの神様たちは、おかしくて笑い転げました。その声は高天原(たかあまはら)も揺れ動くほどでした。

かがり火はパチパチと音を立てて燃えて、この様子を明るく照らし出しました。

岩屋の中で、天照大神(アマテラスオオミカミ)は何事だろうと、不思議に思われました。岩屋の戸を少しそっと開けられました。

そして、天照大神は聞かれました。
「天宇受売神(アメノウズメの神)、私が岩戸に篭ったので、天の世界も地の世界も皆暗かろうに、なぜ、楽しそうに踊り、神々は高笑いしているのですか?」

「あなた様より尊い神様が現れましたので、皆喜んで歌い踊っています。そのお方はこちらにいらっしゃいます。」と、天宇受売神(アメノウズメの神)は答えました。

この時を見計らって、天児屋命(あめのこやねのみこと)と布刀玉命(ふとたまのミコト)はお供えの榊を天照大神の前へ軍と近づけました。

榊の中枝についていた八咫の鏡(ヤタノカガミ)の中には、眩しい金色の光に包まれた神々しい天照大神の顔がありました。

天照大神は不思議に思って、岩屋戸から身を乗り出しました。

さっと、光が戸の隙間からさしました。戸の脇に隠れていた天手力男神(あめのたじからおの神)はすかさず岩戸を引きあげました。

鶏が声を張り上げました。
「夜明けだ、夜明けだ。コケコッコー」

「天照大神様、どうかお出ましください。一番、尊いあなた様が御隠れになりますと、天も地も真っ暗闇で、この世はおしまいになってしまいます。」

神様たちは声を揃えてお願いしました。、天手力男神(あめのたじからおの神)が、天照大神の手をとって岩屋戸の外に出られました。

高天原(たかあまはら)(大宇宙のこと)にも、中つ国(なかつくに)(日本のこと)にも日は照り渡ました。

木も草も鳥も虫も子供達はみんなみんな、生き生きと元気になりました。

布刀玉命(ふとたまのミコト)はすぐに岩屋の出口に尻久未縄(しりくめなわ)を張り巡らして申しました。

「もう決して、これより内にはお戻りになりませぬように」と。

この尻久未縄(しりくめなわ)が変形したものが、現在のしめ縄となります。

この騒動の原因となったのは須佐之男命(スサノオノミコト)です。

ヤオロズの神様たちが相談して、”千位の置戸”を罰として負わせることにしました。そして、高天原(たかあまはら)から追放されました。

このお話は、たとえどんなに真っ暗闇のような状況になっても、明るい心を持ち、笑いながら歌って踊っていると、自然と光が差してきて、道がひらけてくると言うようなことを、教えてくれているように思います。

「笑うかどには福きたる」と言います。これは真実でしょう。重い病気で入院している人でも、笑いを実践していたら治ってしまった、という話もよく聞きます。

人生を好転させる秘訣が”笑い”にはあるのです。

明るい心を持って、願いは必ず聞かれると信じて、祈り続ける。
そして、あらゆる努力する。

最後は、すかさずチャンスを逃さず実行。

「榊を天照大神の前に出し、身を乗り出してきたところを、すかさず岩戸を引き上げた」、とありますのは、このことを伝えているのだと思います。

神話というものは虚構である、と唯物論者は主張します。
そんなものは信用することはできない、創り話である、と。

しかし、この世に存在するものは、すべて神話から始まります。

例えば、東京タワーがあります。

これはもともとあったわけではありません。
建築設計家が心の中で想像して、それを具体的に図面に表して、建築して行った結果、今の東京タワーが存在しているのです。

このことは、唯物論者でも理解できます。

神話とは、「未だに現実世界に現れていないものを心の中に想像し、心の中に描いたもの」になります。

想像力によって、心に描いたものを神話というのです。

これをプランとか設計とかアイデアとか言ったりしますが、これを「神話」というと、唯物論者は批判します。

古代ご先祖様たちは、宇宙真理を直感で感じ取って生活していました。
現代のような物質文明にあふれた生活をしておらず、自然の中で生きていました。

朝、東の空から太陽が昇ってくると、手を合わせて拝みました。
「ありがとうございます。今日も命の恵みを与えてくださり、ありがとうございます」と。

地球上に住む命はすべて、太陽の恵みを受けて生きています。
もし、朝、東の空から太陽が昇って来なかったとしたらどうなるでしょうか?

曇りかな、と思いますか? あれ、時計が狂っているのかな? と思いますか?

太陽が昇って来ない世界は想像できません。
当たり前のように、毎朝昇ってくるからです。

この太陽がもし、現れなくなってしまったら、大地は凍ってしまうでしょう。すると作物が作れなくなってしまうでしょう。草木も枯れてしまうでしょう。

 

なぜなら、光合成ができなくなってしまうからです。光合成ができなくなると、大気は二酸化炭素で充満してしまうでしょう。なぜなら光合成は、二酸化炭素を吸って、酸素を出してくれるからです。


海洋生物も死んでしまうでしょう。暖流と寒流のバランスが崩れてしまうからです。

地球環境問題を議論して、異常気象とかCO2の問題を議論する人たちがいますが、太陽が毎朝東の空から現れてくれるということを前提にしています。

もし、太陽が岩戸に隠れてしまった場合のことなど、誰も議論しません。

それほど、当たり前に思っているのです。

しかし、古代ご先祖様たちは、当たり前と思っていませんでした。
毎朝、お日様に感謝して生活していました。

実は、私たち人間は、お日様(天照大神様)の分け御霊(みたま)なのです。

お日様の分け御霊(ミタマ)だからこそ、命の恵みの元であるお日様を拝んで、感謝して生活していたのです。

男の子を日の子、日子(ひこ)といい、女の子を日女(ひめ)と言っていました。つまり、お日様の子ということです。

言い換えると、天照大神の子、略して「神の子」ということになるのです。

今、あなたは、ご先祖様のお墓まいりをしているとします。
お墓に行って目をつぶり、手を合わせています。

その時、ふと頭に浮かびました。
それは、学校で教わったことがある、”ダーウインの進化論”です。

ダーウインの進化論では、人間は猿から進化したのであると説明しています。
つまり、あなたのご先祖様は”猿”ということになります。

今、あなたの目の前には、”先祖代々の墓”と書かれた暮石があります。
あなたのご先祖様はお猿さんです。

どうです?
想像できますか?

ダーウインの進化論は唯物論者にとっては、絶対真理です。
そして、マルクス・レーニン信者にとっても絶対真理です。

彼らは、絶対にその真理を譲りません。

でも、今あなたは”先祖代々の墓”と書かれた暮石の前で手を合わせています。つまり、あなたのご先祖様である、”お猿さん”に手を合わせているということになります。

あなたは、あなたはお猿さんから進化して生まれたのではありません。
あなたは、天照大神の分け御魂として生まれてきたのです。

つまり、”神の子”なのです。
決して”猿の子”ではないのです。

今から約170年前にカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが作った’神話’(設計書)に基づいて作られたソ連や中国共産党。
(「資本論」カール・マルクス著1867年、「共産党宣言」カール・マルクス、フリードリヒ・エンゲルス共著1848年)

また、今から2、677年以上前に古代ご先祖様が、直感で宇宙の真理を感じ取り、その直感で感じとった”神話”(設計書)に基づいて作られた日本。(今年は皇紀2677年)

古代ご先祖様が作られた”神話”に基づいて成り立っている日本は、マルクスとエンゲルスが作った”神話”に基づいて、新たに創造されようとしています。

(参考図書:「親子で読める日本の神話」出雲井晶著)
(「古事記と現代の予言」谷口雅治著)
(「日本人なら知っておきたい日本神話」出雲井晶著)