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藤井王将「読み甘かったのは反省点」 防衛は意識せず 

王将戦第3局

 

<写真>、、、第73期王将戦七番勝負第3局、3勝して感想戦で笑顔を見せる藤井聡太王将

島根県大田市のさんべ荘で2024年1月28日午後5時17分、

岩下幸一郎撮影

 

 島根県大田市の国民宿舎さんべ荘で27日から繰り広げられた第73期ALSOK杯王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第3局は28日、藤井聡太王将(21)が挑戦者の菅井竜也八段(31)を降し、開幕戦から3連勝で王将位3連覇と、大山康晴十五世名人を超すタイトル戦20連覇の新記録に王手をかけた。

 

 終局後、藤井王将は

「いくつか読みが甘いところがあったのは反省点。

防衛は意識せずにこれまで通り臨みたい」

と快勝にも気を緩めなかった。

 

 タイトル戦を含めてこれまでに15回の対戦がある両者だが、本局は初めて菅井八段が向かい飛車に振った。

前例局のある進行だったが、藤井王将は「あまり想定していない展開だった。角が向かい合っている形での駒組みになったので、いろいろな展開が考えられて一手一手難しかった」

と予想外の進行だったという。

 

 最初に挙げたのは、1日目午後5時半過ぎに指された8三歩に、7二飛と逃げた手。

「5五歩~8二歩成の組み合わせに気付いていなかった。

7三歩を打たれていると、8二歩成とされた時に6二の飛が狙われる形になっているので、それほど成算がある感じではなかった。

6二飛の方がよかった」

と、7三歩を打たせた手順を反省した。

 

 控室は「菅井八段の鬼手」と沸いた5六角(55手目)から8七角(61手目)と「と金」を払って混戦になったと見立てていた。

 

 藤井王将は「と金を払われるのをうっかりして、だいぶまずい順を選んでしまった。読み抜けてしまっていた」と頭をかき、

「中盤がお互い難しい局面だったが、いくつか読みが甘いところがあったので、そこは反省点」とした。

その後、6三同竜(74手目)と自然に竜を自陣に引き揚げた局面で、「自陣が安定しているので指しやすくなった」と感じたという。

 

 開幕3連勝で一気に3連覇に王手をかけた藤井王将。

「七番勝負は全体で一つの勝負かなと思っているので、次もそういったことは意識せずにこれまで通り臨みたい」と、気を引き締めた。

 

 第4局は2月7、8の両日、東京都立川市の「オーベルジュときと」で行われるが、4日には伊藤匠七段(21)の挑戦を受ける棋王戦五番勝負が富山県魚津市でスタートする。

タイトル戦を二つ抱える中で、王将戦は大詰めを迎える。

【丸山進】

<記事引用>