【56種の資格取得】西村知美さんが語る“資格の魅力と勉強術”
「ゴールが明確な頑張れる目標」
「勉強時間を作るために家事を時短化」
<写真>、、、西村知美さんがこれまでに学んだ参考書や問題集を積み上げるとこんな高さに!
明るいキャラで、長年芸能界で活躍する西村知美(53才)は、実は興味を持つとパッと動く行動派。
探究心も強く、毎年資格取得に挑み、いまや56の資格や認定証などを持つという。
「中学の頃からクラブ活動もかけ持ちして、いろいろチャレンジしてきました。ただ、堀越高校の芸能コースは部活禁止だったので、高校卒業後にダンスやピアノ、英会話などに挑戦したものの、終わりがない習い事は途中で飽きて長続きしませんでした(笑い)。
でも結婚して、主人の飲食店経営に必要な甲種防火管理者の資格を取ったのをきっかけに、資格取得にハマるようになったんです」
(西村・以下同)
そう屈託のない笑顔で語ると、言葉を続ける。
「資格はゴールが明確で、熱しやすく冷めやすい私には最適。
仕事や家事は終わりが見えませんが、資格を目標に掲げると前向きに頑張れ、違う世界も覗けて人生の幅が広がるんです」
自身が持つ56の資格でおすすめは、ハマる要因になった「甲種防火管理者」と「救命技能」だという。
「消火器の使い方ややけどの手当て法などを教えてもらえる防火管理者の講習は、消防署で2日間のみ。
それで防災時に役立ちます。
その流れで受けた救命技能講習ではAEDの使い方や止血術、傷病者の運搬法も学べ、家族2人で習得すれば万一の際も安心です」
仕事にも役立った手話の資格
4年間教室に通って取得した「手話技能検定2級」と「中級手話インストラクタ」も注目だという。
「私が20代の頃、新曲のキャンペーンに聾(ろう)者のかたが来てくださって。そのとき、せめて歌詞だけでも伝えられたらと手話の勉強を始めました。
私のシングル曲「Last Letter(ラストレター)」では歌詞を手話にして振り付けに取り入れています。
当時のドラマ「星の金貨」(日本テレビ系)では、主演の酒井法子ちゃんが耳の聞こえない役で、私は手話で会話する友達役を務めました。
聾者のかたとコミュニケーションをとりたい一心でしたが、仕事にも役立って本当によかったです」
地道な努力が成果につながり、自信になったという。
大好きなもの、苦手なもの、必要になるものから選ぶ
思い出深い資格を聞くと、子育て時期に取った「おもちゃコンサルタント」や、時代劇の撮影現場で重宝した「着付け」や「タイ古式マッサージ」などが挙がった。
どんなルールで資格を選んでいるのだろうか?
「資格は、“大好きなもの” “苦手な分野” “いつか必要になるかもしれないこと”の三本柱で選んでいます。
好きなジャンルは自然とモチベーションが上がりますし、苦手分野にあえて挑むのは、資格の力で自分の弱点を克服したいから。
実は料理が苦手ですが、「ベジタブル&フルーツマイスター」で野菜の知識を得たり、「飾り巻き寿司1級インストラクター」では巻き寿司の作り方を人に教えたりと、資格で弱点を強みに変えられるんです。
2020年に取った「認知症介助士」などは、今後、介護資格が必要になると思って先回りして取りました」
勉強時間は“時間貯金”でやりくり
また、毎週人と会うよう心がけており、知人や資格スクーリング仲間との話から、新たな資格に興味を持つことがよくあるという。
「勉強時間は自分で作るしかありません。
そのために、料理は1週間分まとめ買いし、作り置きを冷凍保存。
掃除や洗濯は娘に手伝ってもらって家事を時短化すれば、睡眠時間を削らなくても捻出できます。
勉強に集中するために喫茶店などに出かけるのが秘訣です」
とはいえ、資格取得で挫折したり、やる気を失ったことはないのだろうか?
「不合格になったこともありますし、落ちれば凹みます。
それで試験は2回トライし、2回失敗したら次へ切り替えると決めています。
モチベーションを保つために、資格学校でよきライバルを見つけ、疑問や不明点はメモして授業後に先生にどんどん質問する。
これが壁を乗り越えるコツ。
せっかくお金を払っているんだから、遠慮しないことがスランプ打破の極意です。
芸能界は永遠にはいられないから、手に職をつけたいのは私も同じです」
これまでの経験を生かし、90才で人生アドバイザーになるのが、彼女の夢だ。
【プロフィール】
西村知美(にしむら・ともみ)
1970年、山口県生まれ。
1985年にアイドル雑誌主催の「第1回ミス・モモコクラブ」でグランプリを受賞し芸能界へ。
翌年、女優・歌手デビュー。
その後もバラエティー番組や旅番組、映画、ラジオなどで活躍中。
写真提供/西村知美
※女性セブン2024年2月1日号
<記事引用>