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天下統一の夢破れ 「安土城」意図的破壊の跡か 

滋賀県が公表

 

<写真>、、、斜面に広がる崩落した石垣内の多数の石と、残った大きな石の位置の高さがそろっていることを示す滋賀県職員

同県近江八幡市安土町下豊浦の安土城跡発掘調査現場で

2024年1月12日午前11時26分、北出昭撮影

 

 「幻の安土城」復元プロジェクトを進める滋賀県は12日、特別史跡「安土城跡」天主台周辺(近江八幡市安土町下豊浦)で始まった「令和の大調査」の今年度分の発掘成果を発表した。

 

 安土城炎上後に意図的に城を破壊した痕跡や生々しい石垣の崩落、天主台の東側に存在した建物の礎石などが見つかった。

 

 安土城(5層7階)は織田信長の命で築城が始まり、1579年に天主が完成した近世城郭の先駆けとされる。

しかし、本能寺の変(82年)直後に炎上して廃城となったため、全容を知る手がかりがほとんど残っていない。

 

 県は2019年、謎に包まれた安土城の実像を解明し、その価値や魅力を発信するため復元プロジェクトをスタート。

今回の調査は23年10月から始まり、42年度まで続く整備基本計画の一環。

天主が炎上して崩れ落ちたとされる天主台北側のうち東端エリア315平方メートルを来月12日まで調査している。

 

 県によると、これまでに天主台の石垣上部が崩壊し、下部の前面に石垣内を埋めていた多数の石が堆積(たいせき)している様子を確認。上方のほぼ同じ高さの位置に、石垣の大きな石が残っていたことから、自然倒壊ではなく、城の機能が失われたことを視覚的に示すため人為的に目立つところを壊す「破城」が行われた可能性があるという。

 

 また、石垣東側で建物の柱を支える礎石の一部も確認された。

火災の痕跡が礎石にあり、安土城炎上を物語るが、今回の調査地点では焼け瓦などが見つかっていないことから、焼失後に火事場整理が行われたとみられる。

 

17、20日に現地説明会

 

 県は現地説明会を今月17、20の両日の午前10時、同11時、午後1時半、同2時半に開催する。

定員は各回30人(先着順)。

希望者は氏名(読み仮名)、住所、携帯電話番号、参加希望日時を電話(077・528・4678、午前8時半~午後5時15分)かメール(castle@pref.shiga.lg.jp)で申し込む。

締め切りはいずれも開催前日の午後5時。

【北出昭】

 

信長の生涯見るよう 胸に迫る

 

坂井秀弥・奈良大名誉教授(考古学・史跡整備)の話 

 

崩れた石垣を前にすると、天下統一の夢が破れた信長の生涯を見るようで胸に迫るものがある。

破城や火事場整理は誰がいつ、どのような目的でしたのか、新しい発見で新たな謎が生まれた。

今後の調査に注目したい。

<記事引用>