このお盆の行事のもととなる仏教の教えについて紹介しましょう
仏教の経典に『盂蘭盆経』というものがあります
お釈迦様のおられた時代に、雨期などに修行者が一つ所に集まって修行する安居という期間がありました
その安居の時期に、お釈迦様の高弟で神通第一と呼ばれた目連が、ご自身の亡くなられた母親が、あの世でどのような生活をしているか霊視してみました
するとどうでしょう、亡くなったお母さんは餓鬼道と呼ばれる世界に落ちていたのです
餓鬼道では絶えず飢えに苦しんでいるため、哀れに思った目連は、亡き母親に水や食べ物を差し出します
しかし、その食料は残酷にも、母親の口に入る直前に炎となり、消え去ってしまったのです
目連はお釈迦様にその経緯を話します
するとお釈迦様はこう教えられます「安居の最後の日に、すべての修行者に食べ物を施せば、母親にも施しの一部をくちにできるだろう」と
目連は教えられた通りに、すべての修行者に施しをすると、彼らは喜んで飲んだり食べたり踊ったりしました
するとその喜びが、餓鬼道に堕ちた母親にも伝わり、食べ物も口に出来たといわれます
この話がもとになって、お盆の時期には供養して、ご先祖様をお祀りすることになりました
(続く)